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新テスト試行 マーク式結果速報 数学・理科 平均点低迷

 大学入試センターは27日、2020年度から始める大学入学共通テストに向けて11月に実施した2回目の試行調査のうち、マークシート形式の結果速報を公表した。各科目の平均得点率が50%程度になる想定で作問し、地理Bは60%を超えたが、数学と理科の一部は30~40%台前半に低迷した。センターは低迷した科目について、本番までの間に、問題文の量を減らしたり、出題方法を見直したりして難易度を調整する。

表

 調査は共通テストのリハーサルとして11月10、11日に全国の大学などで実施し、高校2年と3年の計6万8409人が参加。本番と同様に国語と数学の一部には記述式問題も盛り込んだ。今回の結果速報には、詳細な課題分析や記述式の結果などは含んでおらず、センターは3月末にまとめるとしている。

 結果速報によると、最も高い地理Bで61.46%になるなど国語や地理歴史・公民、英語は平均得点率が45~61%程度となった一方で、数学は「Ⅰ・A」が30.12%、「Ⅱ・B」は36.06%。理科も物理37.47%、生物35.52%、地学42.02%と低かった。正答率が最低だったのは数学Ⅱ・Bの確率分布などに関する小問で0.2%だった。

 数学では、日常生活や数学的な事象を、数学を使って思考し、その結果を活用するといった問題解決のプロセスを踏まえた内容が重視されたが、センターは「受験生への負荷が重かった」と分析。問題文の情報量を減らしたり、問題解決のプロセスを部分的に尋ねたりして負荷を軽くする。

 生物や地学では、実験観察などの結果を基に考察するという学習経験が不足していることがうかがえ、数学と同様に取り組みやすい出題方法に改める。物理では当てはまる選択肢を全て選ぶなど、新たな出題形式の設問で正答の割合が低かった。

 センターは、今回の参加者に高2が含まれることや高3の秋から冬にかけて受験勉強の追い込みで得点力が上がる傾向にある時期であることなどを踏まえ、本番に向け、全体としての問題作成方針の検討も進める。

(2018年12月28日)

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