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記述式 採点の課題検証

 大学入試センターは11日、大学入学共通テストの国語と数学Ⅰ、数学Ⅰ・Aに導入する記述式問題について、採点の課題を検証する準備事業を始めた。25日までに47都道府県の協力校に通う約2万人の高校生らが解答し、実際に採点を行う中で、採点ミス防止策の有効性などを検証する。採点委託先企業との役割分担や連携も確認し、精度向上につなげる。

国・数 高校生2万人協力、懸念消えず

表

 記述式問題を巡っては、採点ミスの多さや、実際の成績と受験生の自己採点にずれが生じて出願先の選択に影響が出るなどの懸念が浮上。ただ、センターは今回の準備事業の狙いをセンター側の採点作業の改善と位置付け、自己採点を巡る課題は対象外としており、受験生らの懸念の払拭(ふっしょく)には至らないとみられる。

 共通テストでは既に、文部科学省が英語民間検定試験の導入見送りを決定。国会では経緯の検証が必要と野党が追及し、萩生田光一文科相が歴代文科相からのヒアリングを行う考えも示すなど争点となっている。野党は近く記述式の中止法案も提出する構えだ。

 センターは既に記述式を含む共通テストの試行調査を2度行い、設問内容などを精査。今回は2021年1月の本番前では最後の大規模検証で、採点作業に焦点を絞り、20年春ごろ結果を示す。

 準備事業では、国語と数学の記述式問題をそれぞれ1万人の高1生が解き、大学生や社会人も参加。多様な答案を基に、センターが採点基準の明確化を迅速に行えるかを確かめる。本番はベネッセコーポレーションのグループ会社の学力評価研究機構が24年3月末まで委託を受け、今回の採点も担当。複数の採点者によるチェックなどミス防止策を検証する。

 ベネッセは本番にアルバイトが含まれることもあるとし、野党などは精度や公平性への懸念を指摘している。

 昨年11月の2度目の試行調査では、国語と数学で記述式が各3問出題され、委託先による採点ミスは国語で0.3%、数学は0.01%。センターは、採点基準の確定遅れや、採点者への周知不足が要因だと分析し、改善を目指す。

 同じ試行調査では、実際の成績と自己採点のずれが国語で最大33.4%、数学で同14.7%に上った。しかし、今回は受験生の自己採点のずれに関する検証は行わない。代わりに自己採点の参考資料を作成し、高校などへ周知を図る。

共通テストの記述式問題 国語では大問1問の中に小問が3問あり、最も長い記述は80~120字程度が上限。従来型のマークシート式とは別枠で、各小問の評価はa(正答の条件を全て満たす)、b(条件の一部しか満たしていない)、c(それ以外)の3段階。aとbで形式的なミスがあれば「a*」「b*」となる。各小問の評価に応じ、大問全体としてA~Eの5段階で成績を示す。一方、数学は数学Ⅰ、数学Ⅰ・Aで、マーク式と混在した形でそれぞれ小問3問を出題。昨年11月の試行調査では文章で答える出題もあったが、正答率が3.4%と低迷。本番は「数式等を記述する」出題のみとする方針に変更された。

(2019年11月12日)

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