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増える「一般入試で面接」

 国が進める大学入試改革の狙いは、「学力の3要素」=表=を総合的に測ることだ。2021年度入試から始まる大学入学共通テストに先駆けて、国公立大を中心に一般入試で面接を課すなど試験のやり方を見直し、3要素を測る動きが早くも広がっている。(諏訪慧)

表

 河合塾によると、面接は3年ほど前から国公立大の教育系と医療系を中心に目立ち始めた。国公立大の医学部医学科では全国50あるうち49が実施しており、残る九州大も次回の20年度から導入する。今年の入試では前期日程で兵庫教育大や宇都宮大教育学部など、後期日程で長崎大薬学部などが新たに導入した。

 兵庫教育大は4人1組による集団面接を実施。集団で行うことで、表の(3)などを見るという。入試課の担当者は狙いについて「3要素のバランスを重視している」と回答した。

 これまで面接は推薦入試やAO入試で行われることが多く、学力検査が中心の一般入試ではなじみが薄かった。一般入試で小論文や志望理由書を課す大学も増え、中部地方では愛知教育大が教員養成課程の前期日程で18年度から小論文を導入している。

 教職に就くつもりがない新入生が予想以上に多くなっていた背景があるという。入試課は「教職への高い就職率を確保するのが、われわれの使命。達成するため高い意欲と適性を持つ学生に入学してもらうことを狙った」と説明する。

推薦・AOとの境目薄く

大学の募集要項。試験ごとに3要素の何を重視するかを明記する大学が増えている
大学の募集要項。試験ごとに3要素の何を重視するかを明記する大学が増えている

 「一般入試と、推薦入試、AO入試の境目が薄くなっている」。こう話すのは河合塾の近藤治・中部本部長。入試改革により、一般入試で面接や志望理由書などが用いられる一方、推薦入試やAO入試では学力検査が課されるようになってきたからだ。

 受験者の多い私立大が一般入試で面接などを取り入れるのは難しそうだが、近藤本部長は「私立は推薦入試やAO入試の枠を広げるなどして対応するのではないか」とみる。

 これまで多くの大学は、他の大学と受験教科をそろえて受験生の併願のしやすさに配慮してきた。だが、今後は、「主体性」を持った受験生のアンテナに引っかかるような特長を見せることが必要になってくる。

 近藤本部長は「受験生は将来の目標や学びたいことを考えて事前に絞って受験校を選び、大学側にとっては、これまで以上に教育や研究内容などに受験生らの注目が集まるようになるのでは」と見通す。

大手予備校 体験テスト実施

 受験のプロの予備校も、入試改革に向けた対策を本格化させている。

 河合塾は、大学入学共通テストの予想問題を体験できる「大学入学共通テストトライアル」を6月9日に初めて開く。高校1、2年生が同じ問題を一斉に受ける形式で、申し込み締め切りは今月31日。東進ハイスクールは18年から共通テストに対応した全国統一高校生テストを展開しており、河合塾と同日に実施。こちらは高一生部門と高二生部門に分けて行う。申し込みは6月6日まで。両予備校とも教科は英語、国語、数学で、誰でも無料で受けられる。

 共通テストに対応した模擬試験は代々木ゼミナールが7月、駿台も来年2月に予定している。

(2019年5月19日)

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