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学生活動  2018.06.21

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デジタルアート展 優秀賞 「希望と絶望」映像に 名文理大の鈴木さん

希望と絶望を題材にした受賞作「HAGURUMA」を紹介する鈴木さん=稲沢市の名古屋文理大で

希望と絶望を題材にした受賞作「HAGURUMA」を紹介する鈴木さん=稲沢市の名古屋文理大で

 CG画像や動画をはじめとするデジタルアートの国際公募展「2017アジアデジタルアート大賞展FUKUOKA」の学生動画部門で、名古屋文理大(稲沢市)情報メディア学部4年、鈴木伸一さん(21)=名古屋市中村区大秋町=が次点の優秀賞に輝いた。自ら撮影した動画とCGを組み合わせ、「将来への希望と絶望」を表現した。卒業後は映像ディレクターとして東京で働くことが決まっており、「自分の映像に自信が持てた」と喜ぶ。(秦野ひなた)

 「HAGURUMA」のタイトルで、2分54秒の作品。自然豊かなひるがの湿原(岐阜県郡上市)や名古屋市内の街並みなどを撮影した動画をベースに、歯車などのCGが随所に組み込まれている。

 前半は穏やかな自然光に包まれた木々の緑や青空などが色鮮やかだが、中盤からは一転、モノクロに。終盤では人の心と社会をモチーフにした2つの歯車がかみ合わずさびつき、静かに破滅へと向かっていく。

 公募展は九州大などでつくる実行委が主催。一般と学生のカテゴリに分かれ、それぞれ静止画や動画など4部門に分かれている。昨年夏から秋にかけて作品を募り、韓国や中国をはじめ12の国・地域から、計512点が集まった。うち、学生動画部門は43点だった。

 中学のころから映像づくりが趣味で、同大に進学。音響や情報処理なども学んできた。

 受賞作はゼミの課題の一環で、昨年9〜10月に1カ月ほどかけて制作。当時は就職活動を控え、「映像業界に進みたいが、漠然とした不安があり、むしゃくしゃした気持ちを映像にぶつけた」と振り返る。

 昨年末に受賞を聞き、「目に見える結果がほしかったのでうれしかった」。その後、CMなどを制作する東京都の会社で、映像ディレクターとして働くことが決まった。

 「映像づくりは自分の考えや感性を表現する手段。将来は楽曲をよりかっこよく感じられるようなミュージックビデオを手掛けたい」と意気込んでいる。

 鈴木さんの作品は公募展のホームページ(「アジアデジタルアート大賞展」で検索)で公開されている。

(2018年6月21日 中日新聞朝刊尾張版より)

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