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学生活動 2023.12.06
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手に取ってみたくなる本 愛知大生 刈谷・書店で売り場づくり

5チームに割り当てられた縦の列ごとに本を並べる学生=刈谷市若松町の本の王国刈谷店で
■ポップ広告に学生の写真
ビジネスの現場を体験してもらおうと、1、2年生の希望者を対象に単位外で実施する「キャリアデザインプログラム」。同大が企業や自治体と連携して設け、それぞれの抱える課題解決に学生が挑んでいる。インターネット通販や電子書籍に押される中、書店に足を運んでもらう魅力的な売り場を学生目線でつくってもらおうと、本の王国側が持ちかけた。
挑戦したのは名古屋、豊橋の両キャンパスに通う学生たち。各チームはお薦めの本や売れ筋の本など10冊ほどを店を通じて発注し、ポップ広告を添えるなどして割り当てられた棚に並べた。
文学部(豊橋キャンパス)2年の山下彩奈さん(19)のチームは、近年の「本屋大賞」で上位の常連作家、青山美智子さんの小説を多くそろえた。「自分が買ってよかった作品を多く集めた」と山下さん。表紙などの装丁を際立たせたいと、ポップ広告はあえてデザインにこだわらず、お薦めの理由を短く記すなど控えめに仕上げた。
一方、ともに経営学部(名古屋キャンパス)2年の三浦流菜さん(20)と上田(かんだ)七菜子さん(19)のチームは、自分たちの写真を切り張りするなど趣向を凝らしたポップ広告を制作。写真を用いたのは、「本を選んだ学生がどのような人か分かった方が興味を持ってもらいやすいのでは」と考えたから。「悩んだり、行き詰まったりした人に手に取ってもらえたら」と、心温まる小説や自己啓発本を中心に集めた。
人気の絵本を並べたチームもあり、個性豊かな棚に本の王国の担当者は「思った以上によい仕上がりになった」と喜ぶ。この売り場は来年1月末まで設置し、チームごとに売り上げを競う。
(2023年12月6日 中日新聞朝刊西三河版より)