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お知らせ  2018.03.02

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6年前 畑で拾い、床の間に… 実は隕石でした 岐阜市科学館で展示

「長良隕石」と命名された隕石を持つ発見者の三津村勝征さん=1日午後、岐阜市で

「長良隕石」と命名された隕石を持つ発見者の三津村勝征さん=1日午後、岐阜市で

 岐阜聖徳学園大(岐阜市)と東京大などは1日、岐阜市長良宮口町の住宅地にある畑で2012年に見つかった石が隕石(いんせき)と確認され、国際隕石学会から「長良隕石」と命名されたと発表した。国内で見つかった隕石は51個目で、04年の神岡隕石(秋田県)以来14年ぶり。

 長良隕石は長さ約20センチ、重さ約6.5キロ。畑を所有する同市長良大前町の会社員三津村勝征さん(74)が12年10月、農作業中に草の中にあるのを見つけた。「艶が良くて目立っており、ずっしり重かった」といい、物珍しさから自宅に持ち帰り、床の間に飾っていた。

 昨年6月、新聞で隕石の特集記事を読んだのを機に、岐阜聖徳学園大に相談。東京大と国立極地研究所が分析した結果、鉄が93%を占める「鉄隕石」で、ゲルマニウムを比較的多く含む国内初の隕石と分かった。太陽系が誕生した46億年前にできた小惑星の一部とみられ、100〜300年前に落下したと推定されるという。

 会見した三津村さんは「夢にも思っていなかった。驚きと喜びが半々」と笑顔。岐阜聖徳学園大の川上紳一教授(地球惑星科学)は「惑星の形成過程をひもとくための貴重な試料となる」と話した。

 この隕石は2日から6月30日まで、岐阜市科学館で特別展示される。

(2018年3月2日 中日新聞朝刊28面より)

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