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中日新聞掲載の大学記事

2017.02.24

学生が市長秘書体験 長久手市事業 現場で行政学ぶ

 長久手市の市長秘書業務を体験する「市長秘書インターンシップ(就業体験)」が、同市役所で行われている。地元の大学との連携事業で、2013年度から同市が独自に取り組んでおり、市政運営や地域に貢献してもらう狙い。(村松秀規)

 同市内にキャンパスがある県立大、県立芸術大、愛知淑徳大、愛知医科大の4大学の学生が対象。今年は、県立大と愛知淑徳大の学生2人がインターンシップを受けている。

 学生は、市秘書課の職員として吉田一平市長のスケジュール管理、打ち合わせ同行のほか、議会の答弁調整に同席するなどして仕事を学んでいる。

 期間は1人、5日間。今週、研修している愛知淑徳大3年の秋田みなみさん(21)は、同大で発達心理学を専攻しており、福祉政策に力を入れる同市に興味を持ってインターンシップを申し込んだ。

 秋田さんは「長久手はまちの整備が行き届いていて、『散歩したくなるようなまち』という印象がある。吉田市長の考え方などを取り入れて、自分の視野を広げていきたい」と話した。

 インターンシップを終えた県立大2年の山郷擁子さん(20)は、大学で社会保障やソーシャルワークなど社会福祉を学んでいる。「机上では、行政に批判的な視点で勉強することが多いが、職員たちの働きぶりを近くで見て、現場を知ることの大切さを学んだ」と振り返った。

 自治会連合会長・区長会議に参加した経験について「行政の主張と市民の意見に折り合いをつける難しさを知った。将来の職業を選ぶ上で参考になった」と言う。

 市の担当者は「インターンシップを通してさまざまな人と出会い、新しい考えを持ってほしい。行政に興味を持ってもらうと同時に、地元への愛着を育みたい。まちづくりに学生のアイデアを出してもらうことも期待している」と話した。

(2017年2月24日 中日新聞朝刊なごや東版より)

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