授業中にＡＴグループの社員らと話し合う学生ら＝名古屋市天白区の名城大で

　トヨタ自動車系の販売店を展開するＡＴグループ（名古屋市）と名城大による産学連携が深まっている。２４日には電気自動車（ＥＶ）の課題や普及策を考える授業が名城大の天白キャンパスで開かれ、経営学部の１９人が学生ならではのアイデアを出し合った。

　授業では学生らが班に分かれ、ＥＶの拡販方法を議論し発表した。ユーチューバーを使った宣伝や、若者らが最初に自動車に乗る機会である自動車学校にＥＶを売り込むといった案に、講師を務めたＡＴグループの社員らも感心していた。

　学生らは８月のオープンキャンパスでＥＶなど電動車の展示企画を準備している。経営学部３年の池戸琉登さん（２０）は「社員がＥＶの魅力も教えてくれたことで、多様な意見が出せたと思う。今日の議論をオープンキャンパスにもつなげたい」と話した。両者は昨年４月に包括協定を締結。ＡＴグループは事業活動への若者ならではの視点の取り込みを、名城大は地元企業の課題を知って実践的に学べる機会を学生に提供することを狙う。

　提携２年目の今年は、ＡＴグループの店舗で学生らがデザインしたカップでコーヒーを提供するイベントを開催。来月にはららぽーと安城（愛知県安城市）内の店舗で写真部の学生の展示会も企画されている。

（2025年6月25日　中日新聞朝刊7面より）