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中日新聞掲載の大学記事

2016.12.06

調理手軽 災害食レシピ 名古屋文理大短期大学部 厳選11品を紹介

 名古屋文理大短期大学部(西区笹塚町)が、災害時に使える料理のレシピ集(B4判、3つ折り)をまとめた。非常食ではなく、普段から家庭にある乾物や缶詰といった食材を材料にした。主食や主菜、副菜、汁物、デザートなど11品を紹介している。 (福本英司)

 レシピ集の名前は、サバイバルメシの略で「サバメシ〜災害時の食」。東日本大震災を踏まえて防災対策を進める西区からの依頼で協同事業として制作した。

 食物栄養学科の日比野久美子教授が中心となり、考案した40品ほどから厳選。真空パックに入った里芋やサバ煮缶といった一定期間保存できる材料などを使い、包丁やまな板がなくても調理できるようにした。材料は半透明の薄手のポリ袋に入れて鍋で温める。

 和食や洋食の献立例も掲載。和食では、ひじきの煮物、焼き鳥と里芋の煮物、茶わん蒸し風ご飯を組み合わせた。日比野教授は「バランスと色合いも考えた。少し多めに買い置きした食材を使ってほしい」と話す。

 西区役所の総務課窓口で配っているほか、学生たちがイベントなどで配布する。2年の羽場世志莉(せしり)さん(20)は「袋の空気を抜かないと温めている時に破れることもある。簡単だけど、事前に練習したほうがいい」と話す。

 第2弾のレシピ制作も検討中で、2年の前田優香さん(20)は「野菜を多く使ったり、高齢者や乳幼児、アレルギーのある人に向けたりするレシピも考えたい」と意気込む。日比野教授はガスが使えない場合を想定し、サラダ油と缶詰、ティッシュでこんろ代わりになる器具の開発も考えている。

(2016年12月6日 中日新聞朝刊市民版より)
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