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中日新聞掲載の大学記事

2014.05.19

「若者の憲法観は」 ピースあいち 塚田薫さん講演会

 「日本国憲法を口語訳してみたら」(幻冬舎)の著者で、愛知大法学部の塚田薫さん(25)=名東区=の講演会「若者たちの憲法観」が17日、同区よもぎ台2の戦争と平和の資料館「ピースあいち」であった。

 塚田さんは「まずは自分の言葉で、頭の中で、憲法を考えることが大切」と切り出した。若者の憲法への関心が薄いと言われることには「憲法や人権は自分たちの権利が侵害されたときに意識する。権利が侵害される場面が減り、学ぶ意識も相対的に低くなった」と持論を展開した。

 安倍晋三首相が15日に示した集団的自衛権行使を容認する憲法解釈変更にも言及。憲法解釈を争う憲法訴訟は、実際に損なわれた権利救済のために事後に起こされる点を指摘。「生命や財産、自由など権利侵害が起こった後で、初めて憲法訴訟が起こされるのでは遅すぎる。法の安定性が失われる危険がある」と首をかしげた。

 講演はピースあいちで31日まで開かれている特別展「みんなで学ぼう日本の憲法」の関連行事。約50人が塚田さんの話を聞いた。 (梅田歳晴)

(2014年5月19日 中日新聞朝刊市民総合版より)

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