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中日新聞掲載の大学記事

2014.05.18

愛知大学野球 日福大・西川 延長11回完投 初の1部残留グイッ

 日本福祉大と中京大のリーグ下位チームが、ともに先勝した。日本福祉大は左腕エースの西川昇吾投手(3年・愛知大成)が延長11回を1失点で投げきり、3−1で愛大を破った。あと1勝すれば、初の1部残留が決まる。中京大は終盤に2者連続本塁打が出るなど打線が機能し、8−5で名城大を振り切った。

■愛大に先勝

 7年前にはかなわなかった1部残留に手を掛けた。その立役者となった日本福祉大の西川は、8安打を許しながらも1度しか本塁を踏ませず延長11回を完投。「今季で一番良かった」という自画自賛の出来だった。くしくもこの日は自身21回目の誕生日。自らを祝う勝利に、愛嬌(あいきょう)のある表情が緩んだ。

 177センチ、79キロとすこしぽっちゃりとした体形ながら、大きく足を上げて目いっぱい投げ込む。「持ち味は勢い」という言葉どおり、打者のインコースを直球で攻めていった。与えた四球は1つ。11イニングで125球は制球力がさえた証拠だった。

 日本福祉大にとって1部は2度目の舞台。2006年秋にエース・浅尾(中日)を擁して初の1部昇格を果たしたが、翌07年の春は勝ち点を取れず、わずか1季で降格した。今季は開幕カードの中京大戦で初めて勝ち点を獲得したものの、その後は苦戦。4敗を喫している西川は「迷惑をかけている」と責任を感じていた。

 だからこそ、この1勝の重みを誰よりもかみしめる。「よかったです…。本当に」。今季9試合目の先発で、これまで蓄積していた疲れも吹き飛んだ。エースの力投に浜嶋清光監督(76)も「きょうは西川に尽きる」と手放しでたたえた。

 秋も1部で戦えるなら、身を粉にして働くつもりだ。「18日も行けと言われたら、先発でも全然行けます」。その勢いのまま、チームの歴史に新たな一歩を刻む。 (小西亮)

■最下位脱出に望み 中京大

 中京大が最下位脱出へ希望をつないだ。2点先制されたものの、4回に相手のミスに乗じて逆転。8回には7番・大野と8番・飯田の2者連続となるソロ本塁打などでダメを押した。9回に野手陣の失策がらみで3失点する詰めの甘さは出たが、まだ勝ち点のないチームにとって「勝つことが一番の薬かな」と半田監督。18日に日本福祉大が勝てば最下位が確定する厳しい状況だが、「うちは目の前の試合を精いっぱい戦うしかない」と力を込めた。

▽1回戦(中京大1勝)
名城大 200000003―5
中京大 00130004x―8
本塁打 大野、飯田(以上中)

▽1回戦(日福大1勝)
日福大 10000000002―3
愛 大 00100000000―1
(延長11回)

(2014年5月18日 中日スポーツ11面より)

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