進学ナビ

HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て

中日新聞掲載の大学記事

2013.06.20

中京大からユニバーシアード代表に3選手 2年 日高 世界逃した悔しさ晴らす

 学生の五輪と言われるユニバーシアード(7〜8月・ロシア)の競泳日本代表に中京大の3選手が選ばれた。高校3年時に世界ジュニア選手権400メートル自由形を大会新で制した日高郁弥(2年)は200メートル、400メートル、800メートル自由形に出場予定。2月に亡くなった恩師のために全種目メダル、さらにリオ五輪での活躍を誓った。

■亡き恩師のため

 大会の格は下でも、記録で上回ればいい。世界選手権代表を逃し、ユニバーシアード代表に選ばれた日高は、ひとつの下克上を狙っている。

 「ユニバーシアードで世界選手権に出る選手たちのタイムを上回ろう、と。悔しかったけど、そう思って気持ちを切り替えた。全種目でメダルが狙えるタイムは持っている」

■大会違っても記録は共通 タイム上回り全種目でメダルだ!!

 4月の日本選手権。日高が狙ったのは自由形の200メートルと400メートルでの世界選手権代表入り。しかし、優勝した萩野公介(東洋大)に200メートルで2秒44差の5位、400メートルで5秒80差の3位で世界選手権を逃した。

 大会は違っても記録は共通だ。タイムで上回り、全種目でメダルを取る。これが目標だ。もうひとつ、思いがある。

 「先生のためにもメダルを取りたい」

 先生とは佐賀学園高時代の水泳部監督で、今年2月に心筋梗塞(こうそく)で63歳で亡くなった舟木孝治さんだ。恩師から口酸っぱく言われていた言葉が、今の日高を支えている。「元気に、さわやかに」。つらい時は恩師の言葉を思い出して乗り越えるという。

 「練習とか厳しくても、先生の言葉でどうにかなる、って感じがするんです」

 ユニバーシアードは五輪へのステップにもする。昨年の日本選手権は400メートルで優勝も派遣標準記録に届かず、ロンドン行きを逃した。「悔しい思いばかり。でもここからまた勝負です。日本のトップ選手になってリオ五輪に出て、その次の五輪にも出る」。恩師の言葉のように元気に、さわやかに言い切った。 (永井響太)

■持病とも闘う!長谷川と佐野

 ともに初の日の丸を背負う男子50メートル背泳ぎの長谷川純矢(2年)=静岡・島田高出=と女子100メートル平泳ぎの佐野夏菜(4年)=城南静岡高出=は持病とも闘う。長谷川は突然めまいや吐き気などに襲われる国指定の難病「メニエール病」を抱えていて「コンディションをしっかり整えてメダルを狙う」と話した。腰痛持ちの佐野は大学を最後に競技から退く考え。「引退までに日本代表になりたかったのでよかった。私もメダルを取りたい」。有終の美を飾る。

 ▼日高郁弥(ひだか・ふみや) 1994(平成6)年1月11日、佐賀県みやき町生まれの19歳。164センチ、62キロ。専門は自由形。佐賀学園高3年の時に世界ジュニア選手権400メートルを大会新で優勝。自己ベストは200メートル1分48秒72、400メートル3分48秒21。趣味はマンガで「ワンピース」が好き。

(2013年6月20日 中日スポーツ8面より)
  • X

戻る < 一覧に戻る > 次へ