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中日新聞掲載の大学記事

2012.01.19

「幸せ」25年 最終講義 中部大の鶴田教授、3月で定年 春日井市楽団音楽監督

■20日午後5時無料で一般開放 学生たちへ「自分とは何か考えよ」

 春日井市交響楽団の音楽監督を長年務めるとともに、中部大(同市松本町)現代教育学部などで学生たちを指導してきた鶴田正道教授(71)が、3月に定年退職を迎える。25年の教授生活を「とても幸せだった」と語る鶴田教授は、20日午後5時から同大で最終講義に臨み、学生たちに「自分の人生を生きてほしい」とのメッセージを伝える。当日は誰でも聴講でき無料。(磯部旭弘)

 鶴田教授の専門は音楽美学で、音楽批評家としても活躍した。市民オーケストラの市交響楽団には1990年の設立時から関わり、音楽監督として手腕を振るってきた。春日井の年末の風物詩「市民第九演奏会」でも音楽監督を務め、地域の文化発展に貢献してきた。

 最終講義では、哲学者ハイデッガーの「存在と時間」や中部大の建学の精神などを伝える。「音楽をたくさん聴いてもらいたい」と、バイオリニストの生演奏から音楽の楽しみ方も解説する。自身の音楽批評を約150ページにまとめた本も配る。約20年前にロシアの巨匠ピアニストを厳しく批判した文章などが注目だ。

 鶴田教授は「先生や学生から知的な刺激を受けられ、本当にありがたかった」と25年間を振り返りつつ「自分とは何かをしっかり考え、自分の人生を生きていくことを訴えたい」と意気込んでいる。

 鶴田教授は同大付属三浦記念図書館長でもあることから、21日午後1時半からの図書館ミニ講演会にも出席する。中部大、愛知学院大、南山大の3大学4図書館の館長が「学問と読書」をテーマにそれぞれ語る。無料で誰でも参加できる。

 最終講義の問い合わせは中部大現代教育学部事務室=電0568(51)1111(内線8422)、図書館長のミニ講演会は三浦記念図書館=同(内線2855、2857)=へ。

(2012年1月19日 中日新聞朝刊近郊版より)
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