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中日新聞掲載の大学記事

2011.01.03

愛工大準決勝へ進出 全国地区対抗大学ラグビー

 第61回全国地区対抗大学ラグビー大会(中日新聞社後援)は2日、瑞穂ラグビー場で1回戦4試合が行われ、愛工大(東海北陸)が東京都市大(関東1区)を29−11で破った。愛工大は4日の準決勝で鹿屋体育大(九州)と対戦する。

■武田中心にFW力勝ち

 自慢のFWにこだわり抜いた。3点リードを許した前半ロスタイム、ペナルティーキックから速攻を仕掛けると、大男がしつこく密集サイドへ突進した。最後はFWが一丸となったモールからFL橋野がトライ。この逆転トライで流れを引き寄せると後半は一気にスパークし、相手を圧倒した。岡本昌也監督は「FWで粉砕するのがウチのラグビー」。全5トライのうち4つをFWが奪っての力勝ちに、笑みがこぼれた。

 強力FWの推進力になっているのは「信は力なり」を体現する男だ。ナンバー8の武田圭史(2年)は高校時代、名門の伏見工でプレー。“泣き虫先生”こと山口良治総監督から教えを受けた。「先生の言葉で印象に残っているのは、やっぱり『信は力なり』です」。高2のときには全国で準優勝を果たした。

 地元愛知出身の選手が多くを占める愛工大のメンバーで、武田は“全国”を知る数少ない選手。岡本監督は「アイツは気持ちが強い」と信頼を置く。身長177センチ、体重83キロとFWにしては大きくはないが、気迫あふれる突破で幾度となく守備網に風穴を開けた。

 武田は「まだまだ走れていない。ステップとハンドオフで抜いていく、ボクのプレーをもっと出したい」ときっぱり。大勝にも浮かれることなく、課題を見据えた。

 東海勢はこの大会で5年連続優勝を飾っている。過去6度優勝の東京都市大(09年に武蔵工大から改称)を初戦で破り、船出は最高。愛工大が“6連覇”へ一歩近づいた。 (木村尚公)

■東海5位から“下克上”狙う

 地区対抗では東海勢が5連覇中だが、今年はちょっと様相が違う。これまでは東海学生リーグ2位のチームが出場権を勝ち取ってきたが、愛工大は今季リーグ5位。同リーグ内で出場規定が変わったのだ。

 東海学生ラグビー連盟の委員長も務める愛工大の岡本監督は「上位4チームは大学選手権を目指す。地区対抗は中位チームの目標という位置付けです」と説明する。

 とはいえ、各地区の代表が“打倒東海”で向かってくる状況に変わりはなく、岡本監督は「プレッシャーはありますよ」。愛工大はリーグ5位から一気の栄冠を目指す。

▽1回戦
愛工大29  12−8 11東京都市大
(東海北陸) 17−3  (関東1区)

大経大27 15−12 19新潟大
(近畿)  12−7  (関東2区)

徳山大45  17−10 15道都大
(中国四国) 28−5  (北海道)

鹿屋体大28 13−5  26仙台大
(九州)   15−21  (東北)

(2011年1月3日 中日スポーツ11面より)
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