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中日新聞掲載の大学記事

2010.12.27

サッカー全日本大学選手権 中京大V王手 高知大2−1撃破

■来月5日国立で関大と決戦

 第59回全日本大学選手権は26日、神奈川・平塚競技場で準決勝2試合を行い、中京大が、FW藤牧祥吾(3年)の決勝弾で、高知大に2−1で逆転勝ちし、優勝した49回大会以来10大会ぶり2回目の決勝進出を決めた。筑波大を2−1で破った関大と、来年1月5日、東京・国立競技場で大学王座をかけて戦う。

■FW藤牧が決勝弾

 驚きの10人パフォーマンスで、決勝進出だ。1−1で迎えた後半23分だった。FW藤牧は、相手ボールを奪ったMF佐藤からパスを受けると、思い切って右足を振った。「GKの頭を越えれば入る」。ペナルティーエリアまでは距離があったが、トラップすれば相手DFに追いつかれる。GKが前に出ていたのも見逃さなかった。約25メートルのシュートがゴールに吸い込まれると、イレブンを手招きしてゴールパフォーマンス。

 「まさか、GK以外全員でやっていたとは」と、首謀者本人が驚く乗りの良さで盛り上がった。夏まではレギュラーではなかったが、J2熊本入りが内定しているFW斎藤と2トップを組み、今大会は3得点目。「僕はガツガツ行くタイプ」と、プロ志望の3年生FWは、貪欲に得点を狙う。ゴールパフォーマンスでも、インターネットで情報を収集し、積極的にアピールする。

 「決勝では、最高傑作を披露します」。自身初という全国大会で、乗りに乗っている藤牧は決勝の大舞台に思いをはせた。今夏、練習試合で対戦した関大は「テクニシャンぞろい」と警戒するが、ゴールをこじ開けて、注目を浴びるつもりだ。

 強風の中、風下だった前半を、1失点でしのいだ粘りが逆転につながった。初優勝以来、10年ぶりの決勝進出を決めた西ケ谷監督は、「勢いのある高知大相手に苦戦は予想していた。(風上になる)後半が勝負だった。先制されても自分たちのリズムを失わず、ファイナルを勝ち取った」と、チームの成長に目を細めた。

 7月の全日本大学トーナメント決勝で敗れた悔しさを糧にチーム一丸となった中京大が、今季最後の大会で頂点に上り詰める。 (伊東朋子)

■中田同点ゴール

 DF中田が、同点ゴールでチームに流れを引き戻した。高知大に先制された場面では、「自分がシュートを打った選手をマークに行けば良かった」と、ポジショニングの悪さを悔やんだ。しかし、後半3分の右CKでは、「左に流れようと思ったけど、ボールが出た瞬間、来ないと判断した」と、中央にとどまり、こぼれ球を右足で決めた。中田は「後半の立ち上がり、いい時間帯に得点できた」と、今大会初得点を喜んでいた。

▽準決勝

関 大2 0−1 1筑波大
     2−0      
得点者【関】藤沢2【筑】瀬沼

中京大2 0−1 1高知大
     2−0     
得点者【中】中田、藤牧【高】西山

(2010年12月27日 中日スポーツ8面より)
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