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学生活動  2024.05.07

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藤田医科大 避難所を継続支援

石川県穴水町の避難所で高齢者と会話する藤田医科大の学生=同大提供

石川県穴水町の避難所で高齢者と会話する藤田医科大の学生=同大提供

■石川・穴水 防災士の資格持つ学生、教職員 活躍

 藤田医科大(豊明市)の学生や教職員が、能登半島地震で被災した石川県穴水町の避難所で息の長い支援を続けている。同大はすべての学生、教職員に防災士の資格取得を進めており、防災の知識が避難所運営や被災者の心のケアなどに生かされている。
(平井良信)

 地震発生後に300人ほどが身を寄せた「穴水町さわやか交流館プルート」。2月中旬に支援に駆け付けた看護学科の岡村菜乃さん(20)は、高齢者の体調を気遣いながら会話に耳を傾けたり、住民に食事を届けたりと精力的に活動した。防災士の資格を昨年7月に取得しており「机上で学んだことを実践できた。お年寄りに『来てくれて良かった』と感謝され、うれしかった」と話す。

 同大は2022年度から学生や教職員にNPO法人日本防災士機構の防災士資格の取得を進め、これまでに学生約2千人、教職員約500人が取得試験に合格した。能登半島地震の発生直後に穴水町を訪れた防災教育センターの若月徹副センター長(59)が、被災地支援の必要性を感じ、防災士資格を持つ学生と教職員の派遣を決めた。4月下旬までに1泊2日~5泊6日の日程で約150人が支援に入った。

 避難所の運営は当初、町職員だけでは人手が足りず、段ボールベッドの組み立てやプライバシーに配慮した居住レイアウトを現地入りした教職員や学生が担った。

 穴水町出身で、3月に地元で支援した医療検査学科の黒田達哉さん(21)は、がれきの撤去に汗を流し、エコノミークラス症候群を防ぐための健康体操を避難者と一緒に行った。「防災士の資格を取ったことで意識が変わった」と振り返る。

 被災者の仮設住宅への入居も始まったが、さわやか交流館プルートには現在も40人ほどが身を寄せる。同大は学生や教職員の派遣を5月末まで続け、その後は希望者を募って支援していく。若月さんは「外部の支援はこれからも必要。住民の生活再建を支えたい」と強調し「愛知で想定される南海トラフ地震に備え、地域防災に役立つ人材を増やしていきたい」と話した。

■防災士資格

 防災・減災に関する知識や技能を有し、災害時に活躍できる人材を増やすため、NPO法人の日本防災士機構が2003年に始めた民間資格。災害の基礎知識や避難所の設営、ボランティア活動など機構が定める講座を受講し、試験に合格した上で、救急救命講習を受けると取得できる。資格取得者は28万7657人(今年4月末現在)。

(2024年5月7日 中日新聞朝刊6面より)

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