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学生活動  2024.03.01

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格差解消へ私にできることは 比訪問の学生ら 池田で最終研修

吉田さん(右)に研修を通して感じたことを話す学生ら=池田町宮地の土川商店で

吉田さん(右)に研修を通して感じたことを話す学生ら=池田町宮地の土川商店で

 フィリピンを訪れて貧困や格差の現状を見聞きした名古屋外国語大の学生らが、研修最終日の2月28日、池田町宮地の土川商店で研修の振り返りをした。貧困のため路上生活をするフィリピンの子どもを支援する認定NPO法人アイキャン(名古屋市)が現地を案内。岐阜出張所がある縁で同店店主にも話を聞いて「自分にできること」を考えた。

 世界共生学部の2、3年生と修士1年生の計7人は授業や研究の一環で14~19日、現地でごみ拾いをして金を稼ぐ人の話を聞いたり、路上生活をしている子どもに聞き取りをしたりした。26~28日は国内研修があった。

 同商店の土川修平さん(72)は新しい価値観を発信して多様性を認める一歩にしようと、市民活動として芸術文化のギャラリーを開いていると紹介。学生たちは心の豊かさや寛容の大切さに理解を深めた。

 最後に班ごとに悩んだことや希望が持てたことを話し合った。フィリピンでの研修中、子どもが赤信号で停車中の車の窓ふきをしていて追い払われた瞬間を目撃し「衝撃を受けた」と涙ぐむ学生がいた。研修を受け「小さなことでも自分にできることを考えてみようと思った」「身近なところから行動を起こすことが大切ではないか」と前向きに語っていた。

 アイキャン岐阜出張所の吉田文さん(40)は「これからも皆の学びを応援したい。それぞれの立場でできることを一緒に続けていく」と話した。(市川勘太郎)

(2024年3月1日 中日新聞朝刊西濃版より)

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