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学生活動  2023.12.05

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学泉短大生 衣食の学び深める 岡崎

旬の地元野菜やみそを使った創作料理を作る学生たち=岡崎市舳越町の愛知学泉短大で

旬の地元野菜やみそを使った創作料理を作る学生たち=岡崎市舳越町の愛知学泉短大で

 岡崎市舳越町の愛知学泉短大で4日、食と栄養やファッションなどを履修する学生たちが、それぞれの分野で学びを深める授業に取り組んだ。

■特産品の良さ引き出す 秋冬向けレシピ JA職員らに披露

 ○…食物栄養学科の2年生約75人は、地元の旬の野菜や特産品を生かした献立作りに励んだ。

 学生たちは、JAあいち三河の依頼で秋冬向けのレシピ本作りに挑戦中。この日は、16のグループごとに考案したメニューを再現し、JA職員や市職員、管理栄養士に披露した。

 岡崎の郷土料理「煮味噌(みそ)」をアレンジしたきしめんや、竹炭入りの餌で育てた豚「竹千代ポーク」の豚汁、ブランド鶏「岡崎おうはん」と八丁味噌(はっちょうみそ)を使ったごまみそ炒めなど。食材のうまみをアピールしつつ、野菜の皮を残すなどフードロスにも配慮した。

 市の特産品「むらさき麦」を生地に練り込んだイチゴジャムクレープを作った鈴木桃香さん(22)は「むらさき麦は食感が特徴的。違和感を消すために少なめに混ぜたけど、もう少し増やしても良かったかも」。JAあいち三河の中川逸夫さん(70)は「発想がユニークでこだわりも感じた」と褒めていた。

■季節 色で表現 十二単着付け 着物の伝統文化学ぶ

 ○…生活デザイン総合学科の1、2年生は、日本の伝統的な宮廷装束「十二単(じゅうにひとえ)」の着付けを通して、着物文化の美点を学んだ。

 皇室の着付けなども担う「衣紋道(えもんどう)高倉流」の一ノ瀬将之さんらが講師を務め、2人がかりで女子学生に十二単を着せた。静寂の中、鮮やかな色の衣が重なると、学生たちはその美しい色合いに見とれた。

 一ノ瀬さんは、当時の女性たちにとって、かさねの色目は男性に対する大きなアピールポイントだったと指摘。赤色の衣の上に白色の衣を重ねて梅のつぼみを覆う雪を表現するなど「季節や出来事を色で表現する平安時代の遊びは一種の芸術でもあった」と語った。

 試着した1年の伊佐治真帆さん(19)は「肩は凝るけど、なんだか偉くなった気分。周りに着物を着ている人は少ないけど、もっとはやってもいいのかな」とほほ笑んだ。
 
(2023年12月5日 中日新聞朝刊西三河総合版より)

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