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お知らせ  2022.07.29

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メタバースで温泉街再現 岐阜女子大が下呂市と連携し開発

パソコンでメタバース(仮想空間)を構築する学生たち=岐阜市の岐阜女子大で

パソコンでメタバース(仮想空間)を構築する学生たち=岐阜市の岐阜女子大で

■「現地の雰囲気 味わってもらいたい」

 岐阜女子大(岐阜市)は、「メタバース」と呼ぶ仮想空間を教育や地域活性化に利活用するためのプロジェクトをスタートさせた。第1弾として、下呂市と連携して観光地を再現したメタバースを構築。仮想空間で観光情報を収集してもらい、実際の来訪につなげる狙いだ。(浜崎陽介)

 岐阜女子大と下呂市が今月15日に結んだ地域活性化に関する連携協定に基づく取り組み。現在、文化創造学部の学生や新たに発足した部活動「メタバースクラブ」の部員ら約30人が参加している。

 本年度から、学生らが専用ソフトを使ってメタバース内に下呂市の温泉街、歴史・文化財資源などをつくり、関係者を対象に利用を始める。ゆくゆくは、誰もがメタバース内で実際と同じ旅館の外観や内装を見たり、土産物を購入したりできるようにする。地元の小中高校生らを対象に、教育目的の利用も視野に入れる。効果を検証し、改善や拡張に生かす。

 大学で28日、プロジェクトの発表会があり、松川礼子学長と下呂市の山内登市長が出席。松川学長は「バーチャルでなければできないような、新たな観光体験を開発できたらうれしい」とあいさつした。将来的に、メタバース教育を充実させる方針も示した。

 山内市長は「下呂の観光資源が、デジタルとどのように融合するのか非常に期待感がある。若い人の発想で提案いただきたい」と述べた。

 メタバースクラブ部長で、文化創造学部3年の小島和(のどか)さん(20)は「今住んでいるところと下呂市とのリアルな距離を超えて、仮想空間で下呂の魅力を発信し、現地の雰囲気を味わってもらえるようにしていきたい」と意気込みを語った。

■メタバース

 オンライン上につくり上げた空間。人型などの自身のアバター(分身)を操作し、他者とのコミュニケーションや商取引が可能になる。将来的に、市場は飛躍的に伸びると予測されている。

(2022年7月29日 中日新聞朝刊岐阜近郊版より)

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