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学生活動 2022.07.30
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SNS性被害 アプリで防ぐ 子どもの裸画像検知し削除
交流サイト(SNS)を通じた子どもの性被害を防ごうと、藤田医科大(愛知県豊明市)とソフトウエア会社「スマートブックス」(東京)が、裸や下着姿をスマートフォンで撮影した際に人工知能(AI)が肌の露出度を検知し警告するアプリを開発している。ネット上にいったん流出した写真や映像は完全に消し去ることが難しく、被害者は苦しみを負い続ける可能性がある。アプリ開発は名古屋・中村署にも協力を仰ぎつつ、年内の完成を目指している。 (篠塚辰徳、写真も)
■藤田医科大など開発中
開発中のアプリ「コドマモ(仮称)」は、スマホでカメラ撮影した際、肌の露出が多かったり、性器が写っていたりする画像をAIが検知し問題があるかどうか判定する。問題があると自動で保護者に知らせ、必要に応じてスマホから画像を削除し他人への送信を防ぐ。
藤田医科大は昨年12月ごろから、社会課題解決の授業の一環で性被害対策を扱ってきた。ITの面からの解決策を同大の客員教員でもあるスマートブックスの冨田直人社長(25)とともに練り、以前からつながりのあった同署も連携することになった。
同社によると、これまでも、別のIT企業が裸の画像撮影を防ぐアプリを開発してきたが、インスタグラムやフェイスブックといったSNS独自のカメラアプリでは機能しないなどの課題があった。スマートブックス社などが開発しているものは、どのカメラアプリにも対応できるという。
6月末、藤田医科大の学生に実際にアプリを使ってもらい意見を求めた。「アプリ内に相談窓口を設ける」「男女でAIの判断基準を変えたほうが良いのでは」などの改善点が挙がり、それらも踏まえてアプリ開発を進めている。冨田社長は「課題はいかに多くの保護者や子どもの理解を得て使ってもらえるか。普及策を含め機能の充実化を図っていきたい」と語る。
中村署は愛知県内の性被害の犯罪情勢や状況についてアドバイスしている。同署生活安全課の鈴木信宏課長代理は「被疑者を捕まえてもネット上のデータは完全に消えず、傷痕は一生残ってしまう。相談窓口や啓発など従来の防止策では対応できなかった重要な部分を、開発中のアプリで防止できる。画期的な対策になる」と意義を語る。
(2022年7月30日 中日新聞夕刊1面より)
■藤田医科大など開発中
開発中のアプリ「コドマモ(仮称)」は、スマホでカメラ撮影した際、肌の露出が多かったり、性器が写っていたりする画像をAIが検知し問題があるかどうか判定する。問題があると自動で保護者に知らせ、必要に応じてスマホから画像を削除し他人への送信を防ぐ。
藤田医科大は昨年12月ごろから、社会課題解決の授業の一環で性被害対策を扱ってきた。ITの面からの解決策を同大の客員教員でもあるスマートブックスの冨田直人社長(25)とともに練り、以前からつながりのあった同署も連携することになった。
同社によると、これまでも、別のIT企業が裸の画像撮影を防ぐアプリを開発してきたが、インスタグラムやフェイスブックといったSNS独自のカメラアプリでは機能しないなどの課題があった。スマートブックス社などが開発しているものは、どのカメラアプリにも対応できるという。
6月末、藤田医科大の学生に実際にアプリを使ってもらい意見を求めた。「アプリ内に相談窓口を設ける」「男女でAIの判断基準を変えたほうが良いのでは」などの改善点が挙がり、それらも踏まえてアプリ開発を進めている。冨田社長は「課題はいかに多くの保護者や子どもの理解を得て使ってもらえるか。普及策を含め機能の充実化を図っていきたい」と語る。
中村署は愛知県内の性被害の犯罪情勢や状況についてアドバイスしている。同署生活安全課の鈴木信宏課長代理は「被疑者を捕まえてもネット上のデータは完全に消えず、傷痕は一生残ってしまう。相談窓口や啓発など従来の防止策では対応できなかった重要な部分を、開発中のアプリで防止できる。画期的な対策になる」と意義を語る。
(2022年7月30日 中日新聞夕刊1面より)