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スポーツ 2018.12.21
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レスリング 全日本選手権 高谷、川井友 決勝へ
全日本選手権は20日、東京・駒沢体育館で開幕して男女計13階級が行われ、非五輪階級の男子フリースタイル92キロ級で世界選手権銅メダルの松本篤史(警視庁)が決勝で山中良一(愛知・名古屋工高教)を11−4で下し、優勝した。
女子62キロ級は世界選手権銀メダルの川井友香子(至学館大)が2試合を順当に制し、21日の決勝に進出。同級にエントリーした世界選手権65キロ級で3位の源平彩南(至学館大)は右膝のけがのため棄権した。
男子フリースタイルは世界選手権79キロ級代表で86キロ級の高谷惣亮(ALSOK)が決勝へ進出。グレコローマンスタイルはともに世界選手権代表で72キロ級の井上智裕(FUJIOH)、130キロ級の園田新
(ALSOK)が決勝へ進んだ。
■階級上げ挑む高谷 スピード、多彩な技変わらず
高校生以来、ずっと主戦場だった74キロ級から12キロの階級アップにも「最高のパフォーマンスができている」と高谷。力負けしなければ、持ち味のスピードも消えていない。3大会連続の五輪へ、何より本人が手応えを得た決勝進出だったに違いない。
初戦から役者が違った。相手が出てきた瞬間、背後に回り込む低く素早い動きはさすが。相手の両足をつかんで転がせば、柔道の横四方固めの状態からローリングさせるなど、技の引き出しの多さも相変わらずだった。
唯一、試合終了間際に場外を割ったかどうかでビデオ判定に持ち込まれた準決勝も、高谷はいたって冷静。判定が覆り得点が認められれば敗退だったが、「ノーポイントだと完全にわかっていた」。涼しい顔で振り返った。
リオデジャネイロ五輪後、階級アップを決断した。ルール改正で東京五輪は試合が2日間になり、両日とも早朝計量を実施することに。もともとの減量苦に加え、以前のように試合前日に計量してから、1日かけて体重やパワーをある程度戻すことが不可能になった。
ただ男子フリーを長く引っ張ってきた29歳に焦りはなかった。2年前に79キロ級に上げ、今年10月の世界選手権までは階級を維持。重い相手との圧力に慣れながら体をつくってきた。入念に準備を重ねてきたからこそ、今がある。
決勝は、練習では一度も負けたことがないという白井勝太(日大大学院)が相手。だが「挑戦者としてぶつかりたい」。慢心はない。(多園尚樹)
(2018年12月21日 中日新聞朝刊23面より)
女子62キロ級は世界選手権銀メダルの川井友香子(至学館大)が2試合を順当に制し、21日の決勝に進出。同級にエントリーした世界選手権65キロ級で3位の源平彩南(至学館大)は右膝のけがのため棄権した。
男子フリースタイルは世界選手権79キロ級代表で86キロ級の高谷惣亮(ALSOK)が決勝へ進出。グレコローマンスタイルはともに世界選手権代表で72キロ級の井上智裕(FUJIOH)、130キロ級の園田新
(ALSOK)が決勝へ進んだ。
■階級上げ挑む高谷 スピード、多彩な技変わらず
高校生以来、ずっと主戦場だった74キロ級から12キロの階級アップにも「最高のパフォーマンスができている」と高谷。力負けしなければ、持ち味のスピードも消えていない。3大会連続の五輪へ、何より本人が手応えを得た決勝進出だったに違いない。
初戦から役者が違った。相手が出てきた瞬間、背後に回り込む低く素早い動きはさすが。相手の両足をつかんで転がせば、柔道の横四方固めの状態からローリングさせるなど、技の引き出しの多さも相変わらずだった。
唯一、試合終了間際に場外を割ったかどうかでビデオ判定に持ち込まれた準決勝も、高谷はいたって冷静。判定が覆り得点が認められれば敗退だったが、「ノーポイントだと完全にわかっていた」。涼しい顔で振り返った。
リオデジャネイロ五輪後、階級アップを決断した。ルール改正で東京五輪は試合が2日間になり、両日とも早朝計量を実施することに。もともとの減量苦に加え、以前のように試合前日に計量してから、1日かけて体重やパワーをある程度戻すことが不可能になった。
ただ男子フリーを長く引っ張ってきた29歳に焦りはなかった。2年前に79キロ級に上げ、今年10月の世界選手権までは階級を維持。重い相手との圧力に慣れながら体をつくってきた。入念に準備を重ねてきたからこそ、今がある。
決勝は、練習では一度も負けたことがないという白井勝太(日大大学院)が相手。だが「挑戦者としてぶつかりたい」。慢心はない。(多園尚樹)
(2018年12月21日 中日新聞朝刊23面より)