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学生活動 2018.10.28
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不登校 無理しなくていい 居場所 ここにあるよ 三重の大学生 経験生かし支援活動
三重県北勢地方の大学生3人が、不登校の子どもの「居場所づくり」に取り組んでいる。3人とも不登校の経験者。実際に悩んだ当事者だったからこそ、伝えられることがある。「無理しなくていいよ」。話を聞いたり、一緒に遊んだりしながら、不登校からの第一歩を後押しする。支援した中学生は再び学校へ足が向き、修学旅行に参加するまでに。団体名は「居場所計画」だ。(高島碧)
3人は、代表の三重短期大1年の日置史華さん(22)=四日市市=と同短大2年の伊藤正規さん(25)=菰野町、大同大3年の小池まいさん(21)=鈴鹿市。いずれも四日市市の同じ定時制高校の卒業生だ。同市こども子育て交流プラザ内で、月2回活動する。
今年3月、不登校の中学2年の男子生徒が父親と共に訪れた。雰囲気は明るいが、学校の話はしない。3人は無理に聞かず、生徒が得意な「中国ごま」を教わったり、卓球で遊んだり。以後、生徒は毎回参加し、3年生になると学校にも少しずつ行き始めた。
それでも、5月の修学旅行に参加するかは悩んでいた。3人は経験を踏まえて「しんどかったらお父さんに迎えに来てもらったら」「安心できる物を一緒に持って行っては」と助言。生徒は「六面立体パズルを持って行こうかな」と前向きになり、参加できた。
「意見するのでなく、やりたい気持ちを応援する場でありたい」。そう話す日置さんは、小学4年から学校を休みがちに。友人は多かったが、自分の意見を言いにくい教室の雰囲気が苦手だった。定時制高校に入っても休みが続いたが、5年目の昨年2月に転機が訪れた。後輩に誘われて卒業生を送る映像の編集作業に携わると、仲間と一緒に活動する楽しさが分かり、自信につながった。
同じころ、インターネットで、定時制高校生が不登校の子どもの居場所をつくっていると知った。「私にもできるかも」。その記事をフェイスブックで紹介すると、「あったらいいなあ」と返信したのが同級生の小池さんだった。
2人は教諭や市こども未来課と相談し、昨年4月に活動を始めた。11月には、小池さんの誘いで伊藤さんが加わった。特定の部屋はなく、プラザを訪れた小中学生に声を掛けている。実は、1年半の活動で不登校の生徒と会えたのは1人だけ。それでも「学校や家庭以外で話を聞いてもらえる場所があることが大切」と、子どもたちの悩みに耳を傾ける。不登校を経て元気に過ごす自分たちが励みになればと考える日置さん。「自分のペースで、気軽に、気の向くままに。決まった時間に私たちはこの場所にいるから」
毎月第2土曜、第4日曜日の午後3〜6時。ボランティアスタッフも募集している。問い合わせは、日置さん=070(1654)1840=へ。
(2018年10月28日 中日新聞朝刊33面より)
3人は、代表の三重短期大1年の日置史華さん(22)=四日市市=と同短大2年の伊藤正規さん(25)=菰野町、大同大3年の小池まいさん(21)=鈴鹿市。いずれも四日市市の同じ定時制高校の卒業生だ。同市こども子育て交流プラザ内で、月2回活動する。
今年3月、不登校の中学2年の男子生徒が父親と共に訪れた。雰囲気は明るいが、学校の話はしない。3人は無理に聞かず、生徒が得意な「中国ごま」を教わったり、卓球で遊んだり。以後、生徒は毎回参加し、3年生になると学校にも少しずつ行き始めた。
それでも、5月の修学旅行に参加するかは悩んでいた。3人は経験を踏まえて「しんどかったらお父さんに迎えに来てもらったら」「安心できる物を一緒に持って行っては」と助言。生徒は「六面立体パズルを持って行こうかな」と前向きになり、参加できた。
「意見するのでなく、やりたい気持ちを応援する場でありたい」。そう話す日置さんは、小学4年から学校を休みがちに。友人は多かったが、自分の意見を言いにくい教室の雰囲気が苦手だった。定時制高校に入っても休みが続いたが、5年目の昨年2月に転機が訪れた。後輩に誘われて卒業生を送る映像の編集作業に携わると、仲間と一緒に活動する楽しさが分かり、自信につながった。
同じころ、インターネットで、定時制高校生が不登校の子どもの居場所をつくっていると知った。「私にもできるかも」。その記事をフェイスブックで紹介すると、「あったらいいなあ」と返信したのが同級生の小池さんだった。
2人は教諭や市こども未来課と相談し、昨年4月に活動を始めた。11月には、小池さんの誘いで伊藤さんが加わった。特定の部屋はなく、プラザを訪れた小中学生に声を掛けている。実は、1年半の活動で不登校の生徒と会えたのは1人だけ。それでも「学校や家庭以外で話を聞いてもらえる場所があることが大切」と、子どもたちの悩みに耳を傾ける。不登校を経て元気に過ごす自分たちが励みになればと考える日置さん。「自分のペースで、気軽に、気の向くままに。決まった時間に私たちはこの場所にいるから」
毎月第2土曜、第4日曜日の午後3〜6時。ボランティアスタッフも募集している。問い合わせは、日置さん=070(1654)1840=へ。
(2018年10月28日 中日新聞朝刊33面より)