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中日新聞掲載の大学記事

2009.12.20

まちかどアンサンブル 音大生と市長意見交換

■音楽が流れる街づくり 学生の実行委発足へ

 河村たかし市長の肝いりで始まった街頭コンサート「まちかどアンサンブル」に出演した音大生と、河村市長の意見交換会が19日、市公館で開かれた。「音楽があふれる街」をテーマに、市長は「路地とか地下街でも演奏会をやってちょ」と要望。学生でつくる実行委員会を発足させ、音楽があちこちで流れる街づくりを考えることになった。 (白石亘)

 まちかどアンサンブルは9〜11月に名古屋テレビ塔などで55公演を行った。意見交換会は2回目で、県立芸術大、名古屋音楽大、名古屋芸術大の3大学から30人が参加した。

 「通りすがりの人が音楽を聴いて立ち止まってくれた」と学生にアンサンブルは好評だった。来年も続けるが、学生からは「毎月1日にやるとか習慣化すれば、定着する」との声が出た。

 ただ、これまで会場は集客施設に限られ、河村市長は「錦3の路地みたいなところで、夜やってちょ」と提案。「パリの街角でかっこいい娘が1人でしんみりバイオリンを弾いてるようなのもいい」「お寺の縁日でやると、年寄りも喜ぶ。難しいクラシックだけじゃなく、演歌も混ぜて」とアイデアを次々と開陳した。

 これに対し学生が「栄のデパート前で夜に演奏する友人はよく警察に止められる」と現状を訴えた。道路を使う事前許可が必要なためで、市長は「警察に頼みに行きます」と全面的協力を約束した。

 市長は「ええ意味で皆さんに丸投げします。市役所が決めたことをやるんじゃなしに、皆さんがやりたいことができるように協力します。皆さんの中から、立派な芸術家が生まれるチャンスを提供したい」と最後まで“舌好調”だった。

 名古屋芸術大3年の谷中志保さん(21)は「音楽を志す学生は正直、東京に出たいと思っている人が多い。でも、演奏する機会がもっと増えれば、名古屋で活動しようという人も増える」と話した。

(2009年12月20日 中日新聞朝刊市民版より)
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