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2017.02.01
県産ノリ 今冬は好調 県依頼、学生が料理考案
3日は節分。食べると縁起が良いとされる「恵方巻き」にも使われるノリ。本県は、全国有数の産地として知られるが、今冬は生産が好調だ。消費拡大に向け、ノリを使った新料理法の開発も始まった。(竹田佳彦)
ノリの養殖は、知多半島をはじめ三河湾沿岸に集中する。木曽三川や矢作川が運ぶ栄養が豊富なため、色が黒く、甘みの強い上質なノリが育つとされる。
昨年12月に始まった今シーズン。県漁連海苔流通センター(半田市)によると、1月29日にあった5回目の入札時点で、生産量は前年同期比17.2%増の1億4476万枚、売り上げは19.7%増の20億6500万円。
県水産課によると、今冬の三河湾は赤潮の発生がほとんどない。逆に、国内主要産地の九州で赤潮や病気が発生したため、県産の平均単価は1枚あたり14.27円で、例年に比べ2割ほど高く取引されている。
近年は、水温がなかなか下がらず、ノリを養殖する浅瀬に魚やカモが出現し、食害が問題になっている。今冬こそ好調とはいえ、過去5年の平均値に比べ、生産枚量は93.6%にとどまる。
主要産地の1つ、鬼崎漁業協同組合(常滑市)の竹内政蔵組合長は「年々被害はひどくなっている。魚除けの網を張るなど、対策をしなければ収穫量は半減する」と言う。
1955年に1万151軒あった養殖業者は年々減少し、2016年は169軒にまで減った。
愛知海苔(のり)問屋協同組合によると、食生活の変化などで、ノリの消費量も減っている。1980年代に県内だけで100億円以上あった生産額は近年、30億〜35億円で推移している。
県は本年度、名古屋文化短期大(名古屋市東区)で料理を学ぶ学生らに、新しいメニューの開発を依頼。1月のお披露目会では、ギョーザの皮にちぎったノリと納豆をのせて焼く「簡単おつまみ」、春巻きにのりを包む「海苔のはるまき」、「のり玉子ジャ!サンド」「あいちもちもち海苔チヂミ」の4品を提案され、その料理法を今後、県のサイトで公開する。
実は、ノリは、県が定めた「あいちの四季の魚」の「冬の魚」(12〜2月)に指定されている。
県水産課の担当者は「今年の節分は、ウナギなど愛知の魚をまいた太巻きで、運気アップしてもらえれば」と話す。
(2017年2月1日 中日新聞朝刊県内版より)
ノリの養殖は、知多半島をはじめ三河湾沿岸に集中する。木曽三川や矢作川が運ぶ栄養が豊富なため、色が黒く、甘みの強い上質なノリが育つとされる。
昨年12月に始まった今シーズン。県漁連海苔流通センター(半田市)によると、1月29日にあった5回目の入札時点で、生産量は前年同期比17.2%増の1億4476万枚、売り上げは19.7%増の20億6500万円。
県水産課によると、今冬の三河湾は赤潮の発生がほとんどない。逆に、国内主要産地の九州で赤潮や病気が発生したため、県産の平均単価は1枚あたり14.27円で、例年に比べ2割ほど高く取引されている。
近年は、水温がなかなか下がらず、ノリを養殖する浅瀬に魚やカモが出現し、食害が問題になっている。今冬こそ好調とはいえ、過去5年の平均値に比べ、生産枚量は93.6%にとどまる。
主要産地の1つ、鬼崎漁業協同組合(常滑市)の竹内政蔵組合長は「年々被害はひどくなっている。魚除けの網を張るなど、対策をしなければ収穫量は半減する」と言う。
1955年に1万151軒あった養殖業者は年々減少し、2016年は169軒にまで減った。
愛知海苔(のり)問屋協同組合によると、食生活の変化などで、ノリの消費量も減っている。1980年代に県内だけで100億円以上あった生産額は近年、30億〜35億円で推移している。
県は本年度、名古屋文化短期大(名古屋市東区)で料理を学ぶ学生らに、新しいメニューの開発を依頼。1月のお披露目会では、ギョーザの皮にちぎったノリと納豆をのせて焼く「簡単おつまみ」、春巻きにのりを包む「海苔のはるまき」、「のり玉子ジャ!サンド」「あいちもちもち海苔チヂミ」の4品を提案され、その料理法を今後、県のサイトで公開する。
実は、ノリは、県が定めた「あいちの四季の魚」の「冬の魚」(12〜2月)に指定されている。
県水産課の担当者は「今年の節分は、ウナギなど愛知の魚をまいた太巻きで、運気アップしてもらえれば」と話す。
(2017年2月1日 中日新聞朝刊県内版より)