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中日新聞掲載の大学記事

2014.05.25

東海地区大学野球リーグ春季大会 静岡大43年ぶり全国切符

 岐阜、三重、静岡の3県学生リーグ王者による東海地区大学野球リーグ春季選手権大会が24日、岐阜・中津川公園球場であり、静岡大(静岡学生)が中京学院大(岐阜学生)、皇学館大(三重学生)に連勝。43年ぶり2度目となる全日本大学選手権大会(6月10日開幕・神宮、東京ドーム)への出場を決めた。開幕日に東京ドームの第3試合で東日本国際大(南東北大学)と戦う。

■全国1勝目標に

 小柄な指揮官の体が、ふわりと宙に3回舞った。静岡大ナインから胴上げされた横山義昭監督(61)。就任40年目で初めてつかんだ全国切符に「本当に良かった。悲願でした」。涙でぬれる目を何度もこすった。
 
 1試合目の中京学院大戦は延長までもつれ、1死満塁から始めるタイブレーク方式の10回に決着した。3時間近く戦った直後の2試合目、皇学館大戦。疲れがあったのか、3回に内野陣が2失策し失点につながった。
 
 漂う重い空気。振り払ったのはリーダーの一発だった。3回、先頭の1番・大沢が左越えのソロ本塁打。「チームを奮起させたかった」と真ん中に入ってきたスライダーを強振した。この回、さらに4点を奪った。8回にもダメ押しの適時打を放った主将は「キャプテンとしての仕事はできたかな」と破顔した。
 
 国立の静岡大は、強豪私立大に比べると環境は恵まれているとは言えない。野球での推薦入学はなく、毎日の練習時間は2〜3時間しかとれなかった。足りない分を補おうと、今季から早朝練習を導入。打撃を集中的に強化してきた。横山監督は「タイムリーがでるようになった」と手応えを感じる。
 
 1971年に初出場した全日本大学選手権は初戦で敗れた。目指すは全国1勝。大沢主将は表情を引き締める。「全員が同じ方向を向いて最後まであきらめない野球をしたい」。久々となる全国で「静岡大」の名をとどろかせたい。 (小西亮)
 
■全国に一歩届かず 中京学院大と皇学館大

 ともに県リーグを初優勝してこの大会に臨んだ中京学院大と皇学館大は全国に届かなかった。中京学院大の近藤監督は、1試合目の静岡大戦を振り返り「選手がカチンカチンに緊張していた」。2試合目は快勝しただけに、「もっと精神的にも強くならないといけない」と課題を挙げた。2連敗に終わった皇学館大の森本監督は、3失策で逆転を許した静岡大戦に触れ「自ら流れを相手に渡してしまった」と悔やんだ。
 
静岡大(静岡=1勝) 0002000004―6
中京学院大(岐阜=1敗) 0000110000―2
(延長10回タイブレーク)
(静)加藤−小川
(中)永尾、市川−堀内
本塁打 稲葉(静)

皇学館大(三重=1敗) 012000010―4
静岡大(静岡=2勝) 00500003x―8
本塁打 大沢(静)

中京学院大(岐阜=1勝1敗) 000400002―6
皇学館大(三重=2敗) 000000010―1
(中)柳川、田村、石原、村田−堀内、南
(皇)浜岡、加藤、宮崎−高橋

(2014年5月25日 中日スポーツ12面より)

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