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中日新聞掲載の大学記事

2014.03.24

腎臓病患者の献立コンテスト 至学館大2学生が佳作

 至学館大(大府市)の3年生、曽我美景(みかげ)さん(31)=緑区=と村瀬裕子さん(21)=熱田区=が、慢性腎臓病患者の献立の出来を競う「バイエル・レシピコンテスト」の教育部門で、グランプリに次ぐ佳作に選ばれた。医療機関で活躍する管理栄養士を目指す2人は「自信につながった」と喜んでいる。 (出口有紀)

 コンテストはバイエル薬品(大阪市)が2008年から開き、6回目。2人が応募した部門は、腎機能が低下した患者が透析になる状態を遅らせるための食事が対象で、全国から57点の応募があった。

 献立では塩分やタンパク質などの制限が必要。2人は白米からタンパク質を除去した「低タンパク米」をコンソメスープで煮てリゾット風にし、パサパサして味気ない米にうま味を加えた。

 主菜にはタンパク質が低いスズキを選び、溶き卵でくるんで焼いてピカタに。曽我さんは「メーンの肉や魚も1日の摂取量が限られるが、魚と卵の2種類のタンパク質を組み合わせ、満足感を出した」と話す。

 タンパク制限がある献立は量が少なくなりがちなため、見た目の華やかさも意識した。リゾットにはトマトなどの夏野菜を添えて焼き、デザートのゼリーには花形に抜いた桃を飾った。塩分が少ない酢などで調味し、献立全体のタンパク質の量を13グラム、塩分量を1.5グラムに抑えた。

 村瀬さんは「食べやすく、色鮮やかにしたかった。患者さんに喜んでもらえる食事を心掛けたい」と話す。

 2人の献立は、透析患者向けの情報を掲載するホームページ「長寿リン」で見ることができる。

(2014年3月24日 中日新聞朝刊市民総合版より)

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