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中日新聞掲載の大学記事

2014.02.10

おうちプロジェクト 患者の家族滞在サポート

 名古屋市昭和区の名古屋大病院の敷地内に1月開所し、子どもの患者やその家族の滞在施設「ドナルド・マクドナルド・ハウスなごや」の運営を支える。名古屋大の学生25人が参加している。

 「アットホームな場所にしたいね」。施設で事務作業や部屋の片付けをしていたメンバーの2年生、松下真衣さん(19)が、同級生の西山依里さん(19)に話し掛けた。西山さんは「子どもを支えるだけじゃなくて、家族も大切にするにはどんなことに気を付けたらいいかな」と応じた。

 施設には、名古屋大病院や周辺の病院に、遠方から入院、通院している20歳未満の患者の家族が1日1000円で宿泊できる。

 自宅と同じように過ごしてもらいたいと、調理器具や冷蔵庫、洗濯機も備える。子どもの患者や患者のきょうだいのために、プレイルームには絵本やおもちゃも用意。必要な物品の多くを寄付金で賄っている。

 学生たちは施設建設が決まると募金活動をスタート。学生向けのイベントや街中のスポーツ大会などで施設を紹介し、建設費を募ってきた。今は2週間に1度のミーティングで、施設周辺の地図など利用者のための掲示物を製作。施設のボランティアスタッフとして、交代で電話応対や清掃作業もする。

 施設運営のため引き続き寄付金を集めている。プロジェクト代表の2年生、冨沢沙季さん(20)は「利用者に喜んでもらえるようなイベントも企画したい」とアイデアを巡らせている。 (柚木まり)

 【メモ】名古屋大医学部で看護学を専攻する学生が中心となって、2012年にスタート。「ドナルド・マクドナルド・ハウスなごや」の運営や、利用する患者の家族を支援する。学生以外の一般のボランティアも募っている。(問)おうちプロジェクトのEメール=ouchi_project@yahoo.co.jp

(2014年2月10日 中日新聞朝刊市民総合版より)
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