愛知大学野球リーグ（中日新聞社後援）第３週第２日は２２日、豊田市の豊田球場で２回戦２試合が行われ、中京大が名城大に３−１で逆転勝ちして勝ち点３とした。名商大は愛大に６−０で雪辱し、２３日の３回戦に持ち込んだ。

　中京大は１点を追う５回、丸井（２年、三重・菰野）の右越え三塁打で逆転。大野（３年、滋賀・北大津）の右前適時打で突き放した。名商大は序盤から優位に立ち、３−０の６回に野崎（３年、岐阜・大垣西）からの３連続長短打で勝負を決めた。

■丸井　会心の適時打

　高々と上がった打球が右翼手の頭上を越えると、三塁へ一気に滑り込んだ。５回１死二、三塁から逆転打を放った中京大の丸井は歓喜の一塁ベンチに向かって何度も拳を突き出した。「最高の気持ち」。会心の笑みを浮かべた。

　打線は名城大の先発河野（３年、愛知啓成）の力強い直球に再三の得点機を逃してきた。１点を追う重苦しい空気を一新させる一打だった。

　好機に強い勝負度胸と５０メートル６秒０の俊足を買われ、開幕から２番を任された。自身初の１部戦に緊張し、第１週の１、２回戦で１安打と本領を発揮できず、３回戦はスタメンから外された。「結果が出せなくて苦しかった」。以来、全体練習の１時間前からティーバッティングを繰り返し、フォームの乱れを修正した。

　３つ目の勝ち点が懸かった一戦で練習の成果を発揮した。半田監督は「勝負どころで流れを引き寄せてくれた。信頼できる選手の１人」と称賛した。不振にもがいた日々が着実な成長につながった。（平野梓）

◇豊田（中京大２勝）
名城大　００１００００００―１
中京大　００００３０００ｘ―３

◇同（１勝１敗）
愛大　０００００００００―０
名商大　１００２０３００ｘ―６

（2013年9月23日　中日新聞朝刊20面より）