愛知県岡崎市にある自然科学研究機構の３研究所が２１日、名古屋工業大（名古屋市）と連携推進の協定を結んだ。岡崎の全３研究所と協定を結ぶのは名工大が初めて。

　３研究所は基礎生物学研究所と生理学研究所、分子科学研究所。名工大の高橋実学長が「世界に名だたる３つの研究機関とさらに連携し、ネットワークを充実させたい」とあいさつ。各研究所長と協定書に署名し、握手を交わした。

　協定書は３研究所それぞれが名工大と締結。研究者や学生の交流を推進したり、共同で新しい学術分野を開拓したりする。図書館の共同利用も盛り込まれている。

　３研究所は基礎研究が中心で、名工大は応用を得意としている。基礎研究の成果を応用して社会に還元したい３研究所側と、学生に基礎研究にも触れさせ、今後の研究に結びつけたい名工大側の思惑が一致した。

　３研究所と名工大は昨年から協定の計画を進めてきた。これまでに合同の学術講演会を４回開催している。

(2012年2月21日　中日新聞夕刊1面より)