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中日新聞掲載の大学記事

2011.12.11

サッカー東海大学リーグ 名大歓喜 16年ぶり1部昇格

■入れ替え戦3度目の正直で決めた!

 サッカー東海大学リーグ1、2部入れ替え戦第2戦が10日、静岡市の清水総合運動場などで行われ、2部3位の名大は富士常葉大(1部8位)に3−1で勝ち、2戦合計5−4で16年ぶりの1部昇格を決めた。中部大(1部9位)は愛知学泉大(2部2位)を2−0で下し、2戦合計4−1で残留した。

■ホームの黒星アウェーで挽回

 3年分の喜びが爆発した。1部昇格を告げるホイッスルが鳴ると、名大ベンチから控え選手もなだれこんで、ピッチで抱き合い、涙を流した。

 「やっと上がれました」と言うDF大須賀主将(4年)の目も真っ赤になっていた。1部昇格を目指した3年連続の入れ替え戦。ホームでの第1戦で2点リードしながら3点を失い逆転負け。敵地での第2戦も先制しながら後半3分に同点にされた。アウェーゴール2倍ルールのため、昇格には2得点が必要になる窮地に追い込まれた。

 「去年のこともあったし、あそこで落ち着いてプレーできた。全員が強い気持ちで戦えた」(大須賀)。苦い経験を生かした逆襲。8分後にフリーで抜け出したFW都竹(2年)が落ち着いて2点目。さらに後半14分、MF深沢(3年)が値千金のPKをたたき込んだ。

 「正直、去年のことがよぎりました」と深沢が胸をなで下ろした。昨年、名商大との入れ替え戦では第2戦の後半までリードしながら2点差に突き放すPKを佐々木(2年)が失敗して、逆転負けを食らっていた。最大のチャンスを今度は放さなかった。

 「今年ダメなら、しばらく難しくなると思った」と山根義宏監督(64)は感極まった。粒ぞろいのメンバーが集まり、J1の清水ユース出身の深沢、広島皆実で全国高校選手権優勝メンバーの佐々木を軸にして戦った。

 私大の台頭によって、かつて1部の常連だった名大は長期低迷。16年ぶりの1部昇格に深沢は「1部で互角に戦えるメンバーがいる。柏がJ1で(昇格即)優勝したし、やればできますよ」と威勢が良かった。 (木本邦彦)

■高校で全国優勝佐々木「楽しみ」

 広島皆実で全国高校選手権優勝経験のある名大MF佐々木は「同点にされた時は心が折れそうだった」とニッコリ。昨年は自らのPK失敗から逆転負けしただけに「本当に良かった」。高校卒業後は1年浪人して農学部へ。3年生になる来年は、遺伝子組み替え分野の学業も忙しくなるが「そんなに大変じゃないと思うし、1部でプレーできるのは楽しみ」と両立を心に決めている。

▽第2戦(1勝1敗)
名  大 3 1−0 1 富士常葉大
        2−1
▽得点者 【名】都竹2、深沢【富】小菅

▽同(中部大2勝)
中 部 大 2−0 学 泉 大
(1部9位)     (2部2位)
(名大は1部昇格、中部大は1部残留。名大は2試合の得失点差による)

(2011年12月11日 中日スポーツ9面より)
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