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中日新聞掲載の大学記事

2011.02.17

参加型写真誌「OoooO(オー)」 きょう12号発行、2周年

■千種の若者ら学生時代に創刊 気軽な表現、交流の場に

 出品料を払って自分の撮った写真を発表する参加型無料誌「OoooO(オー)」が、17日発行の12号で2周年を迎える。千種区の若者らが学生時代に始め、好評だったため卒業後も継続。「写真は人に見てもらってこそ。気軽な表現と交流の場になれば」と、さらなる広がりに期待している。 (日下部弘太)

 制作しているのは、千種区の佐藤匡将(まさのぶ)さん(23)と丸山達彦さん(23)、北区の「ロンナン」こと石原龍男さん(22)。佐藤さんと丸山さんは愛知淑徳大の同級生で、ロンナンさんは丸山さんの中学時代の同級生。佐藤さんたちは心理学を専攻し「写真は誰でもでき、コミュニケーションの手掛かりになる。何となく撮った写真から、自分の新たな面が見えるのも面白い」と雑誌作りを思い立った。

 2009年4月、学内の友人30人に呼び掛け、小型のカメラを買って撮影してもらい、第1号を出版。軽い気持ちだったが、「喜んでもらえたのでやめられなくなった」と佐藤さん。パソコンを新調し、隔月で発行するように。卒業してからはアルバイトをしながら続けている。

 A4判カラー、20〜30ページ。誌名は「驚きと発見の音」から取った。参加費は3500円で、載るのは1人1枚。サイズとレイアウトは佐藤さんらが決める。見開きいっぱいの1枚もあれば1ページに6枚並ぶ場合も。「大きさは優劣ではない。ドキドキ感を楽しんで」。毎回、発刊後に参加者の「顔合わせ会」を開き交流を図っている。

 芸術作品や旅先の写真、告知のコーナーも。2000部刷り、参加者に郵送する他、県内をはじめ東京や京都の喫茶店、雑貨店にも飛び込み営業して置かせてもらっている。

 繰り返し出品する参加者が多く、「全然知らない人に見てもらうのが楽しい」と尾張旭市の会社員加藤千歌さん(29)。南山大3年の矮竹梓さん(21)は「学生には痛い出費ですが、自分にないものを得られる」と、名東区の団体職員八町順子さん(48)は「紙の質感や、インクのにおい。アナログの良さを感じます」と話す。

 参加者の定着で運営が安定しつつあり、佐藤さんは「いずれは海外にも置きたい」と意気込んでいる。ホームページは「OoooO」で検索。

(2011年2月17日 中日新聞朝刊市民版より)

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