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イベント  2025.08.25

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故ボーゲルさん業績 教え子らが振り返る 愛知大で公開討論会

アジア情勢や日中関係などについて討論するパネリストら=名古屋市中村区の愛知大で

アジア情勢や日中関係などについて討論するパネリストら=名古屋市中村区の愛知大で

 日本でベストセラーになった「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の著者で、東アジア研究の世界的な権威として知られた米社会学者エズラ・ボーゲルさん(1930~2020年)の業績を振り返る公開討論会「エズラ・ヴォーゲル記念フォーラム」(中日新聞社共催)が、名古屋市中村区の愛知大名古屋キャンパスであった。

 愛知大では、ボーゲルさんが19年の最後の訪日時に講演した縁で、遺族から蔵書の一部が寄贈されたことを機に、23年からフォーラムを開いている。

 3回目となる今回は、来日した家族や教え子の研究者が、ボーゲルさんの米日中関係に対する考えや日本での思い出などを語った。

 記念講演で、妻のシャーロット・アイケルズさんは、ボーゲルさんの研究のきっかけや特徴を振り返り「研究方法論を理解する鍵は、彼自身がその重要な一部であることに気付けるかにある。彼の好奇心や意欲、魅力なしに成功を得ることはできなかった」と語った。最後に、登壇者全員で「競争相手を必ずしも敵にする必要はない」の題でパネルディスカッションした。

 今回の開催に合わせ、愛知大にボーゲルさんの蔵書約3千冊を集めた文庫が完成した。フォーラムでは大学側が、ボーゲルさんや次男で米国カリフォルニア大バークレー校教授のスティーヴンさんに名誉博士号を贈った。 

(2025年8月25日 中日新聞朝刊県内総合版より)
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