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中日新聞掲載の大学記事

2010.10.21

冨田が日本新 短水路200平 競泳W杯東京大会

 短水路(25メートルプール)で争う競泳のワールドカップ(W杯)東京大会第1日は20日、東京辰巳国際水泳場で行われ、男子200メートル平泳ぎの冨田尚弥(中京大)が2分3秒18の短水路日本新記録で優勝した。北島康介(日本コカ・コーラ)は2分6秒00で4位だった。

 男子200メートルバタフライは松田丈志(コスモス薬品)が1分50秒64の短水路日本新で優勝。女子50メートル自由形の萩原智子(山梨学院大職)は24秒91で6位となり、この種目の短水路日本記録を12年ぶりに塗り替えた。

 男子100メートル背泳ぎの古賀淳也(スウィン埼玉)は51秒06の2位、入江陵介(イトマンSS)は51秒60の4位だった。

 W杯は世界各地を転戦する賞金大会で、日本で初めて開催された。

■フォーム改良 急成長

 大きなストロークで序盤からリードを広げた。冨田は150メートルをターンした際、勝利を確信したという。「来たーっ、と思った。周りは割と離れていた。あとは飛ばすだけだった」。五輪金メダリストら強豪を一気に引き離した。

 W杯は12日の北京大会、16日のシンガポール大会に続いて3連勝。この日も予選は5位だったが、「まだ行ける気がする。日本新記録が狙えそう」と自信をみせていた。

 8月のパンパシフィック選手権の200メートルで4位に終わった後、上半身を伸ばすフォームに改良。9月の日本学生選手権で北島康介に次ぐ今季世界2位の2分8秒94をたたき出し、一気に存在感を高めた。

 記録に名前を刻むのは初めて。表彰台で両手を挙げてガッツポーズをとり、「北島さんたちのような強い人が一緒に泳いだのでやる気が出た。周りに感謝しています」と顔をほころばせた。

 愛知県東海市出身の21歳。約1カ月後に迫るアジア大会に向け、「金メダルを目指して頑張りたい」。この秋に急成長した新鋭が台風の目になりそうだ。 (松山義明)

(2010年10月21日 中日新聞朝刊19面より)
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