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お知らせ  2025.04.15

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オンライン診療の車両導入 過疎地支援 岐阜医療科学大 教育に活用

腹部エコーや心電図検査の機械を備えた車内=関市市平賀の岐阜医療科学大で

腹部エコーや心電図検査の機械を備えた車内=関市市平賀の岐阜医療科学大で

 関市市平賀の岐阜医療科学大は、過疎地域の医療を支えるオンライン診療サービス「医療MaaS(マース)」の専用車両1台を導入した。学生の育成に役立てるほか、災害時などに自治体や医療機関からの要請に応じて貸し出す体制を整える。同大によると、同様の車両を導入するのは東海3県の大学で初めて。(柳田瑞季)

 車両内に診療台やトイレ、検査薬を保管する冷蔵庫、手洗い場、腹部エコーや心電図検査ができる設備を整えた。看護師や臨床検査技師らが乗り込んで患者の元へ向かい、病院にいる医師とオンライン会議システム「Zoom(ズーム)」でつなぐ。医師はカメラ越しに患者の様子を確認し、検査結果を元に診察をする。

 同大は関キャンパスと可児キャンパス(可児市)に臨床検査学科、放射線技術学科、看護学科、薬学科、助産学専攻科があり、全学科の学生がオンライン診療用車両について学ぶ機会をつくろうと導入を決めた。6月以降、教育プログラムの一環として取り入れ、実践を見据えた授業をする。

 医療MaaSは、医療機関が減少した地域で医師の訪問や患者の通院の負担を減らせることから、2020年以降、長野県伊那市や長崎県五島市が導入。県内では高山市が今年1月に運用を始めるなど、広がりを見せている。山岡一清学長は「いずれは連携する自治体や病院に貸し出すことも視野に入れている。中濃地域でも車両の活用が進むよう、教育に力を入れたい」と話す。

(2025年4月15日 中日新聞朝刊岐阜総合版より)
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