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学生活動  2024.12.04

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多文化共生 新しい発想で 東海市 日福大生とワークショップ

パンフレットなどを見ながら外国人にもやさしい行政情報の在り方について話し合う学生たち=東海市役所で

パンフレットなどを見ながら外国人にもやさしい行政情報の在り方について話し合う学生たち=東海市役所で

■伝わりやすい行政情報、在り方探る

 外国人にも分かりやすい行政情報の在り方を検討するため、東海市は11月から日本福祉大東海キャンパスの学生たちとワークショップを開いている。市民協働課に本年度、「多文化共生」業務が加わったことを受け、初めて実施した。(平木友見子)

 学生たちはいずれも国際学部3年生で、カースティ祖父江准教授の授業「社会言語学」を受ける19人。うち6人は、留学生など海外にルーツを持つ。授業ではこれまで手話や若者言葉、外国人でも理解できるやさしい日本語などを学び、社会と言葉のつながりについて考えてきた。

 26日に市役所で開かれたワークショップでは、市民窓口課で転入時に配る各課のパンフレットなど約20点を用意。4グループが循環バスのガイドブックやハザードマップなどそれぞれ選び、外国にルーツのある学生の意見を聞いたりしながら、情報の取捨選択や分かりやすい発信方法などを話し合った。最後に「情報量が多すぎる」「バスのお金の払い方が難しい」「乗るバスのイラストがあるのは分かりやすい」など各グループが感じたことを発表した。

 ベトナム国籍で7年前に来日したグェン・ホァン・ジャンさん(25)は、ごみの捨て方ガイドを担当。燃えるごみと可燃ごみが同じであることや、「第1、第3水曜日」といった概念が難しいと指摘し、「市内の外国人に意見を聞く機会があればいいと思う」と話す。市勢ガイドを担当した新美友梨さん(21)は「漢字が多く、外国人には難しいと思った。地図も見にくい。もうちょっと簡単にできないかなと思った」と話していた。

 市民協働課の阿知波遼さんは「学生や外国籍の方の意見が聞ける貴重な機会。多言語ややさしい日本語、インターネットサイトとの連携など新しい発想をもらえれば」と期待する。ワークショップは全4回で、今月17日に最終発表を行う。

(2024年12月4日 中日新聞朝刊知多版より)

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