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お知らせ  2024.05.22

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「薬科学科の新設目指す」 鈴鹿医療科学大 協定締結式で理事長

連携協力に関する包括協定を結んだ県薬事工業会の松浦会長(右)と鈴鹿医療科学大の高木理事長=鈴鹿市の同大白子キャンパスで

連携協力に関する包括協定を結んだ県薬事工業会の松浦会長(右)と鈴鹿医療科学大の高木理事長=鈴鹿市の同大白子キャンパスで

 県薬事工業会(多気町)と鈴鹿医療科学大(鈴鹿市)は21日、連携協力に関する包括協定を結んだ。共同研究や、人材育成、薬学部学生らの企業早期体験学習などが柱。同大白子キャンパスで協定締結式があった。締結式で、同大の高木純一理事長は、薬学部内に新たに4年制の薬科学科の設置を目指す考えを示した。同大によると、実現すれば東海地方の私立大で初めて。

 県薬事工業会は、医薬品製造業などの66社で構成されている。鈴鹿医療科学大は、県内で唯一薬学部が設置されている。大学によると、同学部の卒業生は約7割が薬局やドラッグストア、約3割が病院へと就職。行政や企業へ就職する数は極めて少ないという。

 協定では、共同研究・受託研究などの推進、研究者や技術者の人的交流と人材育成に加えて、薬学部の学生らに対する早期体験学習も盛り込んだ。県内企業の魅力PRと就職につなげてもらう。

 薬科学科は、2026年をめどの新設を目指す。薬の基礎知識を学びつつ、企業が求める人材に合わせたカリキュラムも組み込む方針。高木理事長は「研究、人的交流、人材供給の面で工業会の役に立つことが地域に貢献することだ。これを機に関係を密にしたい」と話した。

 工業会の松浦信男会長は、「他学部からの学生を受け入れているが、薬とは何か、人体とは何かを一から教えないといけない。ミスマッチもある。(薬の基礎知識を持つ人が)もっと増えないといけない」と企業の現状を指摘。「日本の薬学教育は臨床に重きが置かれすぎている。開発側の人間を養成していかなければ。カリキュラムづくりからお手伝いしたい」と語り、4年制学科の新設について期待を寄せた。(沢井秀之)

(2024年5月22日 中日新聞朝刊三重版より)

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