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学生活動  2022.05.20

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規格外でも最後に一花 東山動植物園 椙山大生「フローティングフラワー」展示

廃棄される予定だった花を水に浮かべ、フローティングフラワーとして展示する学生たち=千種区の東山動植物園で

廃棄される予定だった花を水に浮かべ、フローティングフラワーとして展示する学生たち=千種区の東山動植物園で

 水を張った鉢などに花を浮かべる「フローティングフラワー」が、東山動植物園(千種区)の温室で展示されている。大きさが規格外だったり店頭で売れ残ったりした「ロスフラワー」を活用した試みで、椙山女学園大(同区)の学生が講義の一環で飾り付けに取り組んでいる。29日まで。

 ピンクのバラに紫のビオラ、黄色のカレンデュラ、オレンジのマリーゴールド…。18日午前、学生たちがガーデンデザイナーの柵山直之さん(50)から指導を受けながら花を色合いごとに分けて水に浮かべていた。「花びらだけでもかわいいかも」と相談しながら作業を進め、水面は色鮮やかな花でいっぱいに。

 植物園と、星が丘テラスなどの商業施設を運営する東山遊園(同区)が連携した講義の一環。同大国際コミュニケーション学部の学生20人が、植物園などを舞台に日本の花や植物の文化を学び、魅力を伝える企画力を養う。

 フローティングフラワーは神社の参拝前に手を清める手水舎(ちょうずや)が感染対策で使えなくなり、花で彩った「花手水(ちょうず)」として話題になり、注目されるようになった。今回の展示では、生花店で売れ残った花を安く購入し、刈り取り間際の野草や園内の花壇の植え替えで抜いた花なども活用した。

 柵山さんは「捨てられてしまう花も見せ方を変えるだけで最後の一花を咲かせることができる」と魅力を話す。同大1年の中根葉月さん(18)は「誕生日にもらった花束が枯れ始め、まだ咲いている花もあるのに捨ててしまうのは嫌だなと思っていた。こういう形で生かせるのはいいなと思います」と話した。 (斉藤和音)

(2022年5月20日 中日新聞朝刊市民総合版より)

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