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お知らせ  2020.12.22

コロナ対策完備 ようこそ留学生 名大 来日直後から自宅待機もサポート

名古屋大に到着した外国人留学生ら=名古屋市千種区で(桜井泰撮影)

名古屋大に到着した外国人留学生ら=名古屋市千種区で(桜井泰撮影)

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための入国制限が10月から緩和され、海外からの留学生を受け入れる大学が増えてきた。ただ、来日直後の2週間は公共交通機関を使えず、自宅などでの待機が必要。各大学は空港からの移動手段や待機場所の費用負担など、感染リスクを抑える水際対策をしつつ、留学生を支援している。 (芦原千晶)

 12月初め、成田空港を出発した3台のバスが名古屋大(名古屋市千種区)の豊田講堂前に到着した。乗っていたのは、中国やインドネシアなどから名大や岐阜大に留学する学生ら63人だった。

 中国からの留学生の劉子一(りゅうしいつ)さん(23)はジェンダー学を勉強するため、当初4月に来日予定だった。「やっと来ることができた。うれしい」と声を弾ませる。

 バスは、両大を運営する東海国立大学機構が手配し、運行代金の一部を負担した。同空港で留学生を出迎え、コロナ対策として座席の間隔を空けたり、換気に気を付けたりしながら走らせてきたという。

 名大の留学生の多くは学生寮に暮らすが、来日後の2週間は自宅待機で買い物もままならない。大学側は、消毒薬やマスクなどのセットを提供したほか、大学生協の協力を得て、イスラム教の戒律に従った「ハラル」対応も可能な弁当や、日用品を注文販売で届ける態勢も整えた。

 劉さんは、「バスもお弁当も非常にありがたかった。中国には受け入れ大学の支援がなくて留学できない友人もいて、うらやましがられた」と感謝した。

 名大によると、留学生は11月時点で約2000人いるが、現在も200人弱はコロナの影響などで来日できていない。担当者は「留学生も日本に来て名大で学びたいとの強い思いを持っている。日本人学生にとっても、留学生のいる国際的なキャンパスで学べる意義は大きい。水際対策を含めて支援し、受け入れていきたい」と話す。

■他大学も支援さまざま

 東海地方の他大学でもさまざま方法で、来日する留学生をサポートしている。

 岐阜大には、秋以降に約40人の留学生が来ている。来日直後の2週間をホテルで待機する場合、私費留学生にはホテル代の一部を負担する。三重大も16人の留学生を受け入れており、同様にホテル代の一部や、空港からホテルまでのハイヤー代を支援した。

 名城大には7人の留学生が来ており、空港からのハイヤーやバス代、ゲストルームでの2週間の待機費用などを大学が負担した。愛知大は、留学生の相談に個別に応じながら13人を受け入れており、来年度からは待機時のホテル代補助や送迎バスの手配などを実施する予定。

 名古屋市立大は留学生11人に対し、支援金として最大3万2000円を支給した。愛知県立大では、新型コロナで困窮する学生に5万円を給付する制度を、留学生に適用している。

(2020年12月22日 中日新聞夕刊1面より)

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