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2010.05.25
鈴鹿短大 犬と一緒の講義 実践でプロ養成、資格取得へ
鈴鹿市庄野町の鈴鹿短大に、犬と一緒に取り組む講義があると聞いた。ペットコミュニケーション学やアニマルセラピーなど、多様な科目が設けられているという。一体どんな授業が行われているのか。のぞいてみた。(村瀬力)
訪れたのは「ペット生活論」の講義。犬のしつけだけでなく、飼い主の心得も教えるのは、山越哲生・特任助教(45)=津市稲葉町。受講する1年生25人の前に、ゴールデンレトリバーの2歳の雌で「学校犬」の「すず」が登場した。
すずは普段、学校の中庭で過ごし、講義に参加。休み時間には学生たちが集まり、順にかわいがる姿も見られる。「すずちゃん」と呼べば「お手」や「お座り」などの動作を繰り出し、人懐っこい。夜間や休日は学校職員の家で過ごす。
講義では、犬のしつけのこつなどを解説。行動を少しずつ教えては褒め、戸惑う原因となる不規則な行動は取らないなど、しつけの基本が、「すず」の動作で明確に示される。しかるときは「現行犯」が原則。「ジャマイカ(じゃー、まあ、いいか)禁止」などと、説明は分かりやすい。
学生たちは「楽しく取り組める」「答えが明確で説得力がある」「内容が役に立つ」と好評だ。
なぜ講義で犬を使うのか。鈴鹿短大は、本年度からドッグ・インストラクターの資格取得を視野に入れ、「犬のプロ」を育てるカリキュラムを組んだ。実際に犬を導入したのはドッグ・インストラクターやペットショップのスタッフなどの養成が狙いだが、PR不足で本年度の志願者はいなかった。ただ、福祉など別コースで講義選択する学生が多く、講義は残った。
オープンキャンパスでは、多くの高校生が関心を示しているという。短大側は「来年こそは多くの学生を集めたい」と期待を寄せる。“ワンちゃんパワー”は若者たちの心をつかめるか。
【短大での資格取得】 享栄学園(名古屋市)の鈴鹿短大は隣接する鈴鹿中学・高校、鈴鹿国際大と姉妹校。4コースあり、2学年で252人が学ぶ。生活コミュニケーションコースではドッグ・インストラクターのほか、総合旅行業務取扱管理者や国内旅行業務取扱管理者などの資格取得に向けた学習が受けられる。ほかのコースでは養護教諭や幼稚園教諭、保育士などの資格を得ることができ、社会人の入学者もいる。問い合わせは、同短大=電059(378)1020=へ。
(2010年5月25日 中日新聞朝刊鈴鹿・亀山版より)
訪れたのは「ペット生活論」の講義。犬のしつけだけでなく、飼い主の心得も教えるのは、山越哲生・特任助教(45)=津市稲葉町。受講する1年生25人の前に、ゴールデンレトリバーの2歳の雌で「学校犬」の「すず」が登場した。
すずは普段、学校の中庭で過ごし、講義に参加。休み時間には学生たちが集まり、順にかわいがる姿も見られる。「すずちゃん」と呼べば「お手」や「お座り」などの動作を繰り出し、人懐っこい。夜間や休日は学校職員の家で過ごす。
講義では、犬のしつけのこつなどを解説。行動を少しずつ教えては褒め、戸惑う原因となる不規則な行動は取らないなど、しつけの基本が、「すず」の動作で明確に示される。しかるときは「現行犯」が原則。「ジャマイカ(じゃー、まあ、いいか)禁止」などと、説明は分かりやすい。
学生たちは「楽しく取り組める」「答えが明確で説得力がある」「内容が役に立つ」と好評だ。
なぜ講義で犬を使うのか。鈴鹿短大は、本年度からドッグ・インストラクターの資格取得を視野に入れ、「犬のプロ」を育てるカリキュラムを組んだ。実際に犬を導入したのはドッグ・インストラクターやペットショップのスタッフなどの養成が狙いだが、PR不足で本年度の志願者はいなかった。ただ、福祉など別コースで講義選択する学生が多く、講義は残った。
オープンキャンパスでは、多くの高校生が関心を示しているという。短大側は「来年こそは多くの学生を集めたい」と期待を寄せる。“ワンちゃんパワー”は若者たちの心をつかめるか。
【短大での資格取得】 享栄学園(名古屋市)の鈴鹿短大は隣接する鈴鹿中学・高校、鈴鹿国際大と姉妹校。4コースあり、2学年で252人が学ぶ。生活コミュニケーションコースではドッグ・インストラクターのほか、総合旅行業務取扱管理者や国内旅行業務取扱管理者などの資格取得に向けた学習が受けられる。ほかのコースでは養護教諭や幼稚園教諭、保育士などの資格を得ることができ、社会人の入学者もいる。問い合わせは、同短大=電059(378)1020=へ。
(2010年5月25日 中日新聞朝刊鈴鹿・亀山版より)