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中日新聞掲載の大学記事

2010.03.28

自然との共生壁一面に 愛知淑徳大の学生ら描く

■守山の施設カラフルに彩る

 愛知淑徳大の高橋敏郎教授(61)とゼミの学生ら約20人が、守山区川上町に新設された重度障害者福祉施設の壁画を制作した。1階から4階まで、壁一面に四季や自然と人間の共生をテーマに描き、学生らは「絵を見て明るい気持ちで過ごしてもらえたら」と願う。(発知恵理子)

 施設は、社会福祉法人1980(いちきゅうはちまる)が新設した重度障害者活動拠点「1980夢」。4月1日から、重い障害のある人たちが日中に通い、昼食を取り軽い運動をして過ごす。

 設計を手掛けたのは、ゼミのOBで建築事務所に勤める藤吉聡さん(28)。「普通の壁紙では寂しい。後輩の勉強にもなれば」と、都市環境デザインを教える高橋教授に壁画の制作を依頼した。

 昨年10月から準備を始め、事前に原寸大の図面も作成。絵の具を使い、2月下旬から3月初旬の5日間で一気に仕上げた。1階は「命の樹(き)」と題し、大木に動物が集う様子をカラフルに描いた。食堂となる2階はカフェのような楽しい雰囲気に。3階は桜とタンポポで春、4階は紅葉とコスモスで秋をイメージした。

 携わった2年田島千絵さん(20)は「最後まで自分たちで描いて達成感があった」。同じ2年の浅井美帆さん(20)は「緊張したけど、建物とともに絵が残り、多くの人が目にするのはうれしい」と話していた。

(写真)3階の壁に描いた桜の絵を前に談笑する高橋教授(左から4人目)や藤吉さん(同2人目)と学生ら=守山区の「1980夢」で

(2010年3月28日 中日新聞朝刊市民版より)
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