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お知らせ  2019.03.01

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AI実験の課題発表 点字ブロック読み取り

点字ブロックの黒い印を白杖のカメラで読み取る参加者ら=金沢市役所で

点字ブロックの黒い印を白杖のカメラで読み取る参加者ら=金沢市役所で

 点字ブロックの印をカメラで読み取り、視覚障害者や健常者を音声で道案内する人工知能(AI)の実証実験を行った金沢市と金沢工業大(野々市市)が28日、金沢市役所で、実験の報告会と体験会を開いた。

 ブロック上の丸や三角の黒い印を、白杖(はくじょう)やウエストポーチに取り付けたカメラで読み取る仕組み。AIが印を認識し、「右はJR金沢駅方面」などと、歩いてきた方向に合わせた音声をイヤホンに流す。実験は1月、金沢駅もてなしドーム地下広場で、視覚障害者や外国人を含む健常者を対象に行われた。

 報告会には市職員や関係団体など34人が参加した。開発した松井くにお教授(情報工学)が実験結果を報告。雑音による音声の聞き取りづらさや、歩きながら印の読み取りが困難など、課題を説明した。

 市役所前の路上にブロックを置き、実際に参加者たちも体験した。1月の実験から、音声の速度や音量を聞き取りやすく改善しており、体験した男性職員は「すごくクリアに聞こえる」と驚いていた。県視覚障害者協会の米島芳文理事長は「課題はあるが、AIを活用して視覚障害者を誘導するシステムづくりの第一歩。夜間でも雨でもいつでも使えるシステムになってほしい」と期待した。 (堀井聡子)

(2019年3月1日 北陸中日新聞朝刊金沢版より)

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