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お知らせ 2018.07.25
名大に半導体拠点 完成 窒化ガリウム使い高性能化
電気自動車やコンピューターなどに使われる電子部品「パワー半導体」の高性能化を目指す拠点が、名古屋市千種区の名古屋大東山キャンパスで完成し、24日に内覧会があった。ノーベル物理学賞受賞者の天野浩教授らが中心となり、青色発光ダイオード開発の材料となった窒化ガリウム(GaN)を原材料に、最先端の製品開発を目指していく。
パワー半導体は現在、シリコン製が主流だが、GaNを使えば、電力損失が大幅に低減でき、小型化、高機能化につながると期待されている。無線で電気を充電する新技術にも高性能なパワー半導体は不可欠という。
完成したのは鉄骨2階建て3000立方メートルで、「C−TEFs」と命名された実験設備主体の研究棟。GaN結晶の生成から、パワー半導体の製造までを一貫して進められる世界的に珍しい施設となる。化学薬品を使ったクリーンルームでさまざまなタイプのパワー半導体を試作し、電力損失や耐久性などの性能を確認していく。総事業費は25億円。
この施設に隣接し、GaN関連の教員室や企業の研究スペースなどが入る7階建ての棟も今年12月に完成する。C−TEFs施設長の須田淳教授は「施設の強みを生かしながら、大学と企業が連携して次世代の製品を生み出したい」、天野教授は「世界のGaNの中核拠点として、いろいろと発信したい」とそれぞれ述べた。(安田功)
(2018年7月25日 中日新聞朝刊県内総合版より)
パワー半導体は現在、シリコン製が主流だが、GaNを使えば、電力損失が大幅に低減でき、小型化、高機能化につながると期待されている。無線で電気を充電する新技術にも高性能なパワー半導体は不可欠という。
完成したのは鉄骨2階建て3000立方メートルで、「C−TEFs」と命名された実験設備主体の研究棟。GaN結晶の生成から、パワー半導体の製造までを一貫して進められる世界的に珍しい施設となる。化学薬品を使ったクリーンルームでさまざまなタイプのパワー半導体を試作し、電力損失や耐久性などの性能を確認していく。総事業費は25億円。
この施設に隣接し、GaN関連の教員室や企業の研究スペースなどが入る7階建ての棟も今年12月に完成する。C−TEFs施設長の須田淳教授は「施設の強みを生かしながら、大学と企業が連携して次世代の製品を生み出したい」、天野教授は「世界のGaNの中核拠点として、いろいろと発信したい」とそれぞれ述べた。(安田功)
(2018年7月25日 中日新聞朝刊県内総合版より)