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イベント  2018.02.01

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子どもの貧困 考える 名古屋 シンポ、支援活動紹介

 子どもの貧困について考えるシンポジウムが1月30日、名古屋市東区のウィルあいちであった。専門家の講演やパネル討論を通じ、子どもを巡る課題や周囲の大人ができることなどを探った。

 パネル討論では、日本福祉大准教授の中村強士さんをコーディネーターに、県立高校・春日井市スクールソーシャルワーカーの杉原里子さん、学習支援などに取り組むNPO法人アスクネット代表理事の白上昌子さん、あいち子ども食堂ネットワーク共同代表の山崎正信さんがそれぞれの取り組みを語った。

 山崎さんは、生活困窮家庭の子どもなどに食事を提供する子ども食堂について紹介。昨年6月にネットワークを設立した際は県内で30カ所ほどだったが、半年で約70カ所になり、1000人ほどが運営に携わっていると説明し「食事だけでなく、子どもの居場所づくりにもなる。母親支援でもあり、高齢者のサロンなど地域コミュニティーの場にもなる」と意義を強調した。

 杉原さんは「親への支援で子どもが変わっていく。必死に働き、余裕のない親に、子どもと向き合う時間を作り出してもらえるよう取り組んでいる」と述べ、白上さんも「食でも勉強でも、どれだけ多くの大人たちが関わり、どれだけ愛情をかけられるかが大事」と話した。

 県は2016年度、子どもの貧困対策を検討するため「県子ども調査」を実施。県内の子どもの相対的貧困率は全国値(2015年度13.9%)を大きく下回る5.9%だったが、ひとり親のこどもに限れば52.9%で、全国値(同50.8%)とほぼ同水準であることが分かった。

 この日のシンポでは、調査結果を受けて県への提言をまとめた「県子どもの貧困対策検討会議」の座長を務めた後藤澄江日本福祉大教授らの講演もあった。(鎮西努)

(2018年2月1日 中日新聞朝刊県内総合版より)

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