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学生活動  2018.01.27

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「ノベルティー 知名度向上を」 中部大・恩田さん 卒論で方策提言

瀬戸市のノベルティーについて論文を書いた恩田さん=瀬戸市内の陶磁器メーカーで

瀬戸市のノベルティーについて論文を書いた恩田さん=瀬戸市内の陶磁器メーカーで

 中部大人文学部4年の恩田佳太郎さん(22)=瀬戸市今林町=が、同市の陶磁器製置物「ノベルティー」の卒業論文をまとめた。恩田さんは論文で、同市のノベルティーの現状について「知名度を上げる必要がある」と強調した。

 題名は「瀬戸市におけるノベルティ生産・流通の歴史的展開と今後の可能性」。同市のノベルティーの成り立ちから、戦後の海外輸出での興隆や急激な円高などによる衰退、現状までをまとめた。

 大学3年時の授業でリポートを書くために瀬戸市の県陶磁美術館を訪れた際に、初めて瀬戸のノベルティーを知ったことがきっかけで、研究を始めた。

 瀬戸ノベルティ文化保存研究会の協力も得て、資料提供を受けたり、市内のメーカーを取材したりした。文献を参考にしたほか、同市美術館で昨年12月から開催中の「海を渡ったせとものたち」展(28日まで)にも足を運んだ。

 論文では、工場跡地を住宅街などにするのではなく文化財として残すことや、展示会や製作体験などでノベルティーに触れる機会を増やして知名度を上げることが今後の可能性につながると提言した。

 同研究会代表の中村儀朋さん(67)は「若者が地元の宝に気付き、論文としてまとめたことは行政や業界、同世代の若者にも刺激になる」と評価した。

 指導した同大の林上(のぼる)人文学部教授は「海外に渡ったノベルティーが里帰りする動きなどもあり、過去から現在にかけて瀬戸のノベルティーを再評価しようと、焦点を当てたのは良かった」と述べた。

 4月からは名古屋市内の企業に就職する恩田さん。ノベルティーとは無関係の仕事に就くが「人知れず、黙々と海外で愛される商品を作り続けた職人さんたちのような仕事人になりたい」と話した。(村松秀規)

(2018年1月27日 中日新聞朝刊なごや東版より)

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