進学ナビ

HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て

中日新聞掲載の大学記事

2017.07.13

尾張旭 消防団に初の女性 中部大・岡部さん 夢は救急救命士

 尾張旭市の消防団に今月、初の女性団員が誕生した。中部大2年の岡部都貴乃(つきの)さん(19)。救急救命士になるという夢に近づくため、消防団活動を通して消防と救急の現場を学ぶ。(堀井聡子)

 小学生から野球をやっていた岡部さん。高校は女子野球部がある京都の高校に進学し、中堅手として活躍していた。

 ある日の練習中、部員の1人が目にボールを受けて、意識を失った。不自然ないびきをかいており、すぐに119番した。その後、部員は無事に回復した。

 その際、的確な処置を施す救急救命士の姿に感銘を受けた。

 「病院に行く前に応急処置をすることは重大な役目なのだと知った」と振り返る。

 今月から加入した新団員は、岡部さんを含めて4人。全体で計121人になった。岡部さんは第3分団に所属した。

 同市消防本部で8日、新入団員向けの練習会が開かれた。晴天の下、岡部さんは青い団員服の上に黒い防火衣を着てヘルメットをかぶり、消防ホースで放水訓練に汗を流した。

 岡部さんは「消防団は火災だけでなく、洪水などの災害でも救命活動をして活躍している。活動の中で知識を身に付け、夢に向かって目の前のことに一つずつ取り組みたい」と話した。

 消防団の水野歳男団長(67)は「自ら進んで入ってくれて本当にうれしい。野球で培った体力もある。岡部さんの姿を見て、他の若い人たちも消防団に興味を持ってほしい」と期待した。

(2017年7月13日 中日新聞朝刊なごや東版より)
  • X

戻る < 一覧に戻る > 次へ