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中日新聞掲載の大学記事

2017.06.07

保育士の再就職を支援 足立学園総研 稲沢市と連携、セミナー

 稲沢市の愛知文教女子短大(稲葉2)内にある足立学園総合研究所は市と連携し、保育士の再就職支援に取り組んでいる。昨年から離職した保育士らを対象に最新の知識や実技などを学ぶセミナーを開催。潜在的な人材を発掘し、子育て環境の充実を目指すねらいで、6〜7月に開くセミナーの参加者を募っている。(花井康子)

 市によると、市と大学が連携し、保育士の再就職を支援するのは県内初。全国的にも珍しいという。

 開催するのは「潜在保育士再就職セミナー」。同大の教員と市こども課の職員が講座を担当し、厚生労働省の保育のガイドラインを勉強したり、絵本や手遊びなどの実技を習ったりする。乳児のケア、病気やけがの応急手当ての方法や保護者対応なども学ぶ。

 座学だけでなく、市内の保育園や児童センターなど、現場で実践的に学べることが特徴。大学に設置されている子育て交流の場「文教おやこ園」での演習も予定するほか、セミナー後の就業支援も行う。

 市内の認可保育園計32園の利用率は平均80%。2017年4月1日現在、待機児童はゼロだが、0〜2歳までの乳幼児の利用が増加傾向にあり、第2子、第3子を育てる環境を整えようと保育士の人材確保に乗り出した。

 昨年度は、離職後6カ月〜26年たった20〜50代の13人が受講。このうち11人が復職した。

 安藤京子所長(64)は「(離職中の)ブランクを人生経験と捉え、積極的に参加してほしい」と話した。

 セミナーは保育士資格をもつ人が対象(実務経験がなくても可)。15日から7月13日までの毎週木曜日の計5回で、いずれも午前9時半から11時45分まで同大内で開かれる。受講料無料。1回800円で託児も受け付ける。定員は20人で、先着順。

 15日は午前11時45分から学食で市内の保育所などへの就業支援と意見交換会が開かれる。(問)同研究所=0587(32)5169

(2017年6月7日 中日新聞朝刊尾張版より)
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