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中日新聞掲載の大学記事

2017.05.22

やり投げで学生県記録 水野佑哉さん(20)=岐阜経済大3年 日本人初 90メートルが目標

 身長175センチ、体重91キロの体格から放たれたやりが大きな弧を描く。岐阜経済大陸上部3年の水野佑哉さん(20)=神戸町西保=は大学に入ってから本格的にやり投げを始め、経験は浅い。それでも、昨年9月の「天皇賜杯第85回日本学生陸上競技対校選手権大会」で74メートル61を投げて4位に入り、県記録を塗り替えた。

 高校時代は野球部。信頼するコーチから「やり投げをやった方がいい」と言われたのをきっかけに、3年の夏の大会後、陸上部の顧問に頼んで1カ月ほどやり投げを体験した。

 「やりを持って3日目で60メートル近く飛び、1カ月で60メートルを超えた」と笑顔で振り返る水野さん。同大陸上部投てきブロックの田中透コーチも期待を寄せる。「球とやりでは力の伝え方が異なり、肩が強いだけではやりは飛ばない。センスがあると思う」

 昨年秋に左足をけがして、同年12月に手術を受けた。リハビリを経て、先月からやり投げの調整ができるようになり、最近になって、けがをする前の感覚が戻ってきたという。

 好きな言葉は「思考は現実化する」。「大学在学中の目標は80メートル。夢は、やりを持ったその日から変わらず、日本人が投げたことのない90メートルです」。屈託のない瞳は、未踏の地をまっすぐ見据える。(吉本章紀)

(2017年5月22日 中日新聞朝刊11面より)
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