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中日新聞掲載の大学記事

2016.11.07

腎臓移植 ドナー増大事 藤田保健大講座 糖尿病の現状紹介

 藤田保健衛生大の市民公開講座が6日、名古屋市中村区のウインクあいちであり、参加者150人が、糖尿病と腎臓移植の現状を学び、臓器提供者(ドナー)が少ない厳しい現状の打開策を探った。

 同大医学部の内分泌・代謝内科学の牧野真樹講師が糖尿病の現状を説明し、移植・再生医学の剣持敬教授が糖尿病患者の腎臓移植が増える現状を紹介し「外国に比べ日本の臓器提供は少ない。日本の技術は高いのでドナーを増やすのが大事」と指摘した。

 一方、剣持教授は、米国は医師が脳死判定し死亡宣告後に臓器提供を説明するが、日本は脳死判定前に家族に臓器提供の承諾を得る必要があるとし「死亡宣告前の家族が臓器提供と言われても理解しにくい」と制度改革の必要性を訴えた。

 シンポジウムで桃陵高衛生看護科の生徒が脳死が人の死かどうかなどを保護者らにアンケートした結果を報告し、安城碧海看護専門学校の学生が臓器移植についての考えを発表。日本臓器移植ネットワークのコーディネーターが現状を紹介した。腎臓移植を受けた患者ら3人の体験談もあった。(室木泰彦)

(2016年11月7日 中日新聞朝刊県内版より)
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