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中日新聞掲載の大学記事

2016.04.08

農産物輸出 キョート活用 椙山女学園大・熊沢さん 懸賞論文で優秀賞

 椙山女学園大(千種区星が丘元町)現代マネジメント学部3年の熊沢有里さん(20)が、食料自給率の向上と農作物の海外輸出をテーマにした企業の懸賞論文で次点の優秀賞を獲得した。大学近くの百貨店にある食品売り場「デパ地下」から着想を得た斬新な切り口が高く評価された。(市川泰之)

 農薬の製造販売クミアイ化学工業(東京都台東区)が主催する学生懸賞論文。熊沢さんは昨年7月、水野英雄准教授(国際経済学)の指導の下、名古屋三越星ケ丘店のデパ地下を研究する事業に参加。総菜担当の従業員らを取材し、おいしく見せる照明のこつや活気ある売り場づくりの方策などを学んだ。その際国内に良質な農産物が豊富にあることに気づき、農業を論文のテーマに決めた。

 受賞論文は、農家の生産能力を向上させながら海外市場を積極的に開拓し、国産農作物の魅力を広めていく方法を提案。海外にも知名度が高い京都のイメージを活用し、海外の日本人街「リトルトーキョー」を「リトルキョート」に拡充、和食を普及するイベントとして「新嘗祭(にいなめさい)」と銘打った食文化の体験イベントを提案した。

 審査員からは「ユニークな方策」「論文の構成・内容ともに水準が高い」などと評価され受賞に至った。熊沢さんは「自分のアイデアを形にできてうれしい。受賞を励みに、次の研究も頑張りたい」と話している。現在はグローバル企業をテーマにした論文を準備しているという。

 A4判、22ページ。インターネットの検索窓に「クミアイ化学 学生懸賞論文」で閲覧できる。

(2016年4月8日 中日新聞朝刊市民版より)
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