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中日新聞掲載の大学記事

2016.01.19

避難所生活の話も 四日市市消防団の辞令交付式 被災大学生が講演

 四日市市消防団に「機能別団員」として入団した大学生10人に対する辞令交付式が17日、四日市北消防署内の市防災教育センターであった。このうち2人は東日本大震災の被災者で、特別講演として被災体験を話した。

 宮城県東松島市出身で四日市大3年の北村潤さんと、同県石巻市出身で同じく1年の鈴木昂樹さんが「被災地から四日市へ〜今できること やるべきこと〜」と題して講演。

 北村さんは当時、高校1年だった。避難所生活の苦労を話し「人間関係が一番、困った。醜い支援物資の奪い合いもあった」と打ち明けた。

 自身が通う中学校が避難所になり、ボランティア活動をした鈴木さんは「トイレ掃除が大変。避難者で班をつくり、配膳、トイレ掃除、洗濯などルールを決めて役割分担した」と振り返った。

 入団した学生は四日市大7人、四日市看護医療大3人。大規模災害時や防災訓練などで活動する。辞令交付式では、伊藤忠夫団長が「地域防災のリーダーとして、知識や技術を生かしてほしい」と激励。北村さんは「南海トラフ巨大地震に備えるためにも、少しでも地域貢献がしたい」、鈴木さんは「被災者としての教訓を伝え、減災につながれば」と意気込みを語った。

 防災教育センターでは「地震防災パネル展」を開いている。2月までは阪神大震災の写真50枚を中心に展示。3月以降は東日本大震災の写真や映像に切り替える。(大西里奈)

(2016年1月19日 中日新聞朝刊北勢版より)
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